エンゲル/アウアー組がスプリント・カップ初戴冠。マシン炎上&豪雨のレースでWRTを逆転/GTWCヨーロッパ

 10月11日から13日にかけて、スペイン・バルセロナのカタロニア・サーキットで、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)第9戦/スプリント・カップ第4戦が開催された。  全5戦で争われるスプリント・カップの最終ラウンドとなった週末は、土曜のレース1をブーツェンVDSの9号車メルセデスAMG GT3エボ(マキシミリアン・ゲーツ/ジュール・グーノン)が、日曜のレース2はルトロニック・レーシングの96号車ポルシェ911 GT3 R(スヴェン・ミューラー/パトリック・ニーダーハウザー)が制した。

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史上初! ブロンズチームが総合優勝。GTWCヨーロッパ第8戦はWRTのBMWがワン・ツー達成

 9月22日、イタリアのモンツァでファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)第8戦が行われ、ブロンズカップ・チームであるOQ・バイ・オマーン・レーシングの30号車BMW M4 GT3(アハマド・アル・ハーティ/サム・デ・ハーン/イェンス・クリングマン組)が、シリーズ史上初めてプロ以外のチームによる総合優勝を達成した。  レース終盤に30号車BMWをドライブしたクリングマンは、ドリス・ファントール駆る32号車BMW M4 GT3(チームWRT)と、これを猛追するアレッサンドロ・ピエール・グイディの51号車フェラーリ296 GT3(AFコルセ・フランコルシャン・モーターズ)を抑え、イタリアの伝統的なトラックで勝利しチームWRTのワン・ツー・フィニッシュを導いた。

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2台目のポルシェ963投入を目指すプロトン。一方でGTWCは活動停止、IMSAも縮小の可能性

 プロトン・コンペティションは、来季2025年のWEC世界耐久選手権に向けて2台目のポルシェ963を投入する道を固めつつある。同チームの代表を務めるクリスチャン・リードは、ハイパーカーの取り組みを拡大させる可能性が50パーセント以上あると述べた。  現在、WECとIMSAのウェザーテック・スポーツカー選手権で1台ずつ963を走らせているドイツのチームは、今年両シリーズのフルシーズンに参戦した後、トップクラスのプロトタイプの焦点の大半を世界選手権に移す可能性がある。

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WRTとウインワードがマニクールで勝利を分け合い、2点差でスプリントカップ最終戦へ/GTWCヨーロッパ

 8月23~25日にフランスのマニクール・サーキットで開催された、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS(GTWCヨーロッパ)第7戦。スプリント・カップの第4ラウンドとなった同イベントでは、土曜夜のレース1をチームWRTの32号車BMW M4 GT3が、翌日曜のレース2をウインワード・レーシング・チーム・マンフィルターの48号車メルセデスAMG GT3エボが制した。  この週末にそれぞれ勝利を収めた、WRTのシャルル・ウィーツ/ドリス・ファントール組とウインワードのルーカス・アウアー/マーロ・エンゲル組は、わずか2ポイント差で最終戦を迎えることとなっている。

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上位6台が2秒以内の大接戦をアブソリュートが制す。雨の第10戦はVSRが勝利/GTWCアジア岡山

 8月23日から25日にかけて、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア(GTWCアジア)の第6大会が開催された。24日土曜に行われた第9戦では、シルバーカップ・エントリーのアウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュートの41号車アウディR8 LMS GT3エボII(アカシュ・ナンディ/ジェームズ・ユウ組)が僅差のバトルを制し、翌25日日曜の第10戦はVSRのランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(ビアン・イェ/エドアルド・リベラティ)が、雨のレースで優勝を飾っている。  後方で2台のマシンがコースを外れたものの上位陣はクリーンなスタートを切った第9戦(レース1)。ポールポジションからスタートした41号車アウディはホールショットを奪うと、序盤から2番手36号車アウディR8 LMS GT3エボII(FAWアウディスポーツ・アジア・レーシング・チーム)以下、後続とのギャップを築き始める。

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鈴鹿1000kmが復活するIGTCに編入? カレンダー落ちのジェッダについてラテルは可能性を排除せず

 SROモータースポーツ・グループ創設者兼CEOのステファン・ラテルは、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)の2025年カレンダーから外れることとなったジェッダ・コーニッシュ・サーキットが、2026年にSROの傘下に戻りIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジの一戦として開催される可能性を否定していない。  2021年からF1が開催されているサウジアラビアの会場では、今季2024年のGTWCヨーロッパ・エンデュランス・カップの“シーズンファイナル”として1000kmレースが開催される予定だ。またサポートシリーズとして、GT4ヨーロッパシリーズ・パワード・バイ・RAFAレーシング・クラブが併催される。これはSROが中東の国に進出する最初の試みとなる。

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ランボルギーニが2021年以来の耐久カップ優勝飾る。GRTにとっては7年ぶり/GTWCヨーロッパ第7戦

 7月28日、ドイツのニュルブルクリンクでファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS(GTWCヨーロッパ)の第7戦が行われ、163号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(GRTグラッサー・レーシング・チーム)が優勝を飾った。  フランク・ペレラ、マルコ・マペッリ、ジョーダン・ペッパーのトリオ乗り込んだ163号車は日曜日に行われた3時間レースを制し、2021年のニュルブルクリンクでオレンジ1・FFFレーシングチームが勝利して以来およそ3年、1057日間にわたって遠ざかっていたエンデュランス・カップでの優勝をランボルギーニにもたらしている。

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サウジ開催断念。SRO、マニクールを加えたGTワールドチャレンジ・ヨーロッパの2025年カレンダー発表

 7月28日、SROモータースポーツはファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS(GTWCヨーロッパ)の2025年カレンダーを更新。来シーズンはサウジアラビアのジェッダ・コルニッシュ・サーキットをシリーズに加えず、同地での2年目開催を見送る判断を下した。  これに代わって従来発表のカレンダーにおいてシリーズ第9戦/スプリント・カップ第5戦としてスロット入りしていたバルセロナが、シーズンフィナーレ/エンデュランス・カップ第5戦に置き換えられることとなった。

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3年ぶりエミル・フレイが勝利の美酒。ウインワードAMGはBMWとの接戦を制する/GTWCヨーロッパ第5戦

 7月19日(金)から21日(日)にかけて、ドイツのホッケンハイムで2024年ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS(GTWCヨーロッパ)第5戦が開催された。  スプリント・カップの今季第3戦となったイベントは、週末に各60分の決勝が2回行われ土曜のレース1は、ルーカス・アウアー/マーロ・エングル組48号車メルセデスAMG GT3エボ(ウインワード・レーシング・チーム・マンフィルター)が優勝。翌日開催のレース2では、ベン・グリーン/コンスタ・ラッパライネン組14号車フェラーリ296 GT3(エミル・フレイ・レーシング)がスイス国籍のチームに3年ぶりの勝利をもたらしている。

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ハイレベルな競争は「ル・マンでもスパでも大歓迎」ピエール・グイディが語るフェラーリドライバーの役割とWEC後半戦への意気込み

 昨季2023年のWEC世界耐久選手権において、この年ハイパーカークラスにデビューしたフェラーリ499P(フェラーリAFコルセ51号車)をドライブし、ル・マン24時間レースでは見事総合優勝を勝ち取り、1年後の今年は総合3位表彰台を獲得するなど、その強さを見せるアレッサンドロ・ピエール・グイディ。  WECの活動と並行してファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパのエンデュランス・カップへ、ハイパーカーと同じ『51』を掲げたフランコルシャン・モータースのフェラーリ296 GT3を駆りシリーズに参戦をするグイディに、スパ24時間レースの会場で今季のWECやGTレースの活動について話を聞いた。 <h2>■ル・マンとスパで対照的なキャラクター</h2>

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