中国税関総署が14日に発表した貿易データによると、3月の中国の原油輸入量は、イラン産原油の輸入急増とロシア産原油の回復に後押しされる形で、1─2月から急回復し、前年同月比で5%近くも増加した。写真は原油を輸入する港の様子。2008年撮影(2025年 ロイター/Stringer) - 中国税関総署が14日に発表した貿易データによると、3月の中国の原油輸入量は、イラン産原油の輸入急増とロシア産原油の回復に後押しされる形で、1─2月から急回復し、前年同月比で5%近くも増加した。3月の輸入量は5141万トン。日量1210万バレルに相当し、ロイターの税関データによると、2023年8月以降で最高となった。前年同月は1155万バレル、今年1─2月は1038万バレル。全体の約13%を占めるイラン産の輸入が増えた。米のさらなる制裁で供給が引き締まることを見越し、在庫を確保する動きが加速した。米が1月に発表した、ロシアの原油輸出に対する史上最も厳しい制裁措置にもかかわらず、ロシア産原油の輸入は全体的に回復した。輸送料の高騰を受け、制裁対象外のタンカーが参入したことが背景にある。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
4月10日、ブラジルのプラゼレス対外貿易長官はトランプ米政権と貿易交渉を進める一方で、多国間主義への支持を再確認しつつ、貿易協定のネットワーク拡大を目指していく方針を明らかにした。写真は両国の旗。ワシントンで2023年2月撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein) - ブラジルのプラゼレス対外貿易長官は10日、トランプ米政権と貿易交渉を進める一方で、多国間主義への支持を再確認しつつ、貿易協定のネットワーク拡大を目指していく方針を明らかにした。ブラジル・中国ビジネス委員会(CEBC)が同日開いたイベントで発言した。同長官は対米貿易関係について「われわれのアプローチは、交渉、交渉、そして交渉だ。これまでそうしてきた」と述べ、粘り強く臨む姿勢を強調した。さらに南米関税同盟メルコスルと欧州連合(EU)が最終合意済みの自由貿易協定(FTA)を巡り、批准されればブラジル産製品の輸出ルートの多様化に道を開き、EUへの販路が拡大するとの見方を示した。また、ノルウェーやスイス、アイスランド、リヒテンシュタインからなる欧州自由貿易連合(EFTA)との交渉も進めていると指摘した。中国はブラジルの最大の貿易相手国で、ブラジル産大豆や鉄鉱石、原油の主要輸入国。同長官は、中国が衛生面に加え、植物検疫と規制上の障壁を撤廃すれば、ブラジルからの輸出が大幅に増える可能性があると期待を表明した。また長官は、対中関係を「二面的」とも表現。中国はブラジル産品の主要な買い手である一方、中国産品がブラジルの消費財や自動車などの国内産業に大きな競争上の脅威になっており、緊張関係の面もあると指摘した。ただ、中国がブラジルの自動車産業と生産能力に投資しているため、幾分か和らげることにつながっていると指摘した。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
4月10日、 トランプ米政権はイランとの直接協議を数日後に控える中、同国の石油取引ネットワークに制裁を科した。写真はトランプ米大統領とルビオ米国務長官。ホワイトハウスで同日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard) - トランプ米政権は10日、イランとの直接協議を数日後に控える中、同国の石油取引ネットワークに制裁を科した。対象には、独立系製油所とパイプラインで結ばれた中国の原油貯蔵ターミナルが含まれる。ルビオ国務長官は、米国が12日にオマーンでイランとの直接協議を行うと明らかにした。 もっと見る 発表によると、制裁が科されたのは中国浙江省舟山市の島にある原油と石油製品のターミナルを運営しているとされるGuangsha Zhoushan Energy Groupで、このターミナルは故意にイラン産原油の取引を行っているという。ベッセント財務長官は「米国はイランの石油輸出のあらゆる要素、特にこの取引から利益を得ようとする動きを阻止することに引き続き注力している」と述べた。法律事務所ヒューズ・ハバード・アンド・リードのパートナーで、元財務省制裁調査官のジェレミー・パナー氏は、イランのような敵対国とのデリケートな交渉を控えている際には新たな制裁措置を一時停止するのが通例だとし、「論理に反する」と指摘した。財務省はまた、石油輸送に関与したとして、アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とするインド国籍の個人とUAEおよびインドの船舶運航会社数社を制裁対象に指定した。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tabTimothy reports on energy and environment policy and is based in Washington, D.C. His coverage ranges from the latest in nuclear power, to environment regulations, to U.S. sanctions and geopolitics. He has been a member of three teams in the past two years that have won Reuters best journalism of the year awards. As a cyclist he is happiest outside.