
韓国、86億ドルの補正予算案を提出 米関税リスクに対処 | ロイター
韓国政府は18日、世界的な貿易摩擦と国内の政情不安を背景に高まる経済成長リスクに対処するため、12兆2000億ウォン(86億ドル)の補正予算案を提出した。写真は韓悳洙大統領代行。3月の記者会見で(2025年 ロイター/Ahn Young-joon)[ソウル 18日 ロイター] - 韓国政府は18日、世界的な貿易摩擦と国内の政情不安を背景に高まる経済成長リスクに対処するため、12兆2000億ウォン(86億ドル)の補正予算案を提出した。政府は今月初め、対米輸出を近年けん引している自動車・半導体産業への支援策を用意すると発表していた。韓悳洙大統領代行は閣議で「米国の関税政策が引き起こした世界的な貿易摩擦と内需回復の遅れにより、一部の企業が流動性に問題を抱えている懸念がある」と述べ、金融市場の逼迫拡大につながる可能性に警戒感を示した。韓国銀行(中央銀行)は17日、政策金利を据え置くことを決めた上で、米関税政策による重大なリスクに対処するため、5月以降の利下げを示唆した。また、今年の成長予想の1.5%には下振れリスクが高く、第1・四半期の経済は縮小した可能性があると警告。補正予算については、成長率を0.1%ポイント押し上げると試算した。企画財政省は新たな支出12兆2000億ウォンのうち、8兆1000億ウォンは国債の追加発行で賄うとしている。補正予算により、今年の財政赤字は国内総生産(GDP)の2.8%から3.2%に、政府債務は同48.1%から48.4%に増加する。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab