5月12日、米中の関税引き下げ合意を受け、米国の業者は中国産レアアースの輸入許可を取得しやすくなるが、中国の輸出規制が完全に撤廃される可能性は低いとみられている。写真は4月、深セン市の塩田港で撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang) - 米中の関税引き下げ合意を受け、米国の業者は中国産レアアースの輸入許可を取得しやすくなるが、中国の輸出規制が完全に撤廃される可能性は低いとみられている。中国の業界関係者2人が語った。中国は4月、米関税に対する報復措置として、7種類のレアアース(希土類)と関連製品を輸出規制リストに追加した。関係者によると、12日の米中関税引き下げ合意によって、中国商務省が45日かかっていた承認を迅速化するほか、米顧客向け輸出許可は即時発行される可能性が高まったという。ただ、輸出規制は各種重要鉱物に対する中国の支配力を強めるための手段の一つと位置付けられており、撤廃される可能性は低いという。中国は十数種類に上る戦略鉱物の世界最大の供給国。一方の米国は中国産レアアースの最大の輸入国。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
1月7日、ブラジル労働検察庁の幹部は中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)がブラジルでの工場建設のために中国人作業員数百人を非正規の査証(ビザ)で入国させていたとロイターに明らかにした。写真はブラジル・カマサリで建設中のBYD工場。12月撮影(2025年 ロイター/Joa Souza) - ブラジル労働検察庁の幹部は7日、中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)(002594.SZ), opens new tabがブラジルでの工場建設のために中国人作業員数百人を非正規の査証(ビザ)で入国させていたとロイターに明らかにした。ブラジルでは先月、BYDが建設中の工場で建設作業を請け負った金匠集団が雇用した中国人作業員163人が「奴隷のような状態」で働かされていたことが発覚した。 もっと見る 捜査を指揮した労働検察庁の幹部によると、救出された163人はブラジルからの出国手続きを進めるか、既に出国している。「今回の件は全てが非正規」で、BYDは被害を受けた作業員1人ずつについて罰金が科せられるという。罰金の総額は示さなかった。BYDはブラジルに残る作業員数百人の労働条件を見直し、ブラジルの労働法を順守することに合意したという。この幹部によると、工場建設ためにブラジルに送り込まれた中国人作業員は500人程度に上る。労働検察庁は今後もBYDの建設現場の監視を続けるという。BYDと金匠集団はすぐにはコメント要請に応じなかった。ただBYDに近い筋はロイターの取材に、ビザは正規に発給されたもので、作業員は全員自らの意志でブラジルに入国したとBYDは確信していると述べた。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab