予選ヒートからペナルティ続発の波乱。勝者失格により南米王者モンテネグロが金メダル獲得/FIA MSG

 今季で第3回を迎えた“モータースポーツのオリンピック”こと、FIAモータースポーツ・ゲームスのTCR規定ツーリングカー部門が、10月26~27日の週末にスペインのバレンシアで開催され、予選レースから決勝メインのヒートまで、優勝争いの当事者に相次ぐペナルティが課される展開に。  最終的には予選レースでもタイム加算の懲罰を跳ね返して勝利した、南米大陸王者のイグナシオ・モンテネグロ(RC2モータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が、小雨混じりのファイナルでも勝者となり金メダルを獲得。このヒートでトップチェッカーを受けていたマルコ・ブティ(GOATレーシング/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)は、技術規約違反のため最終結果から除外の憂き目に遭っている。

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ポール獲得のモンテグロは届かず。ジロラミが2度目の戴冠/TCRヨーロッパ最終戦

 早くも2024年のタイトル決定戦を迎えたTCRヨーロッパ・シリーズ第6戦が、9月27日~29日にスペイン・バレンシアで争われ、最終戦で重要なポールポジションを獲得した昨季の南米大陸王者イグナシオ・モンテネグロ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)だったが、無情にもレース2で発生した技術的問題でタイトル挑戦権を失うことに。  結果、選手権首位で乗り込んできた2022年王者フランコ・ジロラミ(モンラウ・モータースポーツ/クプラ・レオンVZ TCR)が、レース1制覇の堂々たる戦果も加えてシリーズチャンピオン奪還に成功している。

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元王者ジロラミ完勝で選手権リード拡大。ホンダ陣営のFL5シビックRもワン・ツー達成/TCRヨーロッパ第5戦

 欧州のサマーブレイク明けとなる9月6~8日にチェコ共和国のブルノ・サーキットで争われた2024年TCRヨーロッパ・シリーズ第5戦は、今季もタイトル候補として選手権首位を行く2022年王者フランコ・ジロラミ(モンラウ・モータースポーツ/クプラ・レオンVZ TCR)が先行。予選でオーレリアン・コンテ(SPコンペティション/クプラ・レオンVZ TCR)を抑えポールポジションを獲得すると、そのままレース1を“ライト・トゥ・フラッグ”で制覇してみせる。

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元王者フランコ・ジロラミがポール・トゥ・ウイン。FL5型シビックRも1-2達成/TCR EU第3戦

 オーストリアのザルツブルクリンクで5月31~6月2日に開催された2024年TCRヨーロッパ・シリーズ第3戦は、予選でイグナシオ・モンテネグロ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)を退けた2022年王者フランコ・ジロラミ(モンラウ・モータースポーツ/クプラ・レオンVZ TCR)が、難しいダンプ路面の条件で“アルゼンチン対決”を制しポール・トゥ・ウインを記録。長い赤旗期間を経たレース2では、ルベン・ヴォルトとレベンテ・ロソンツィ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)のホンダ・デュオがワン・ツー・フィニッシュを飾っている。  前戦ベルギーのゾルダーで開催された第2戦では、今季シングルカー体制に縮小したコムトゥユー・レーシングのTCRイタリア3冠王者ニコラ・バルダン(バルダン・グループ・バイ・コムトゥユー/アウディRS3 LMS 2)が、自身参戦30戦目にしてTCRヨーロッパ初優勝を手にしたが、このザルツブルグの週末は戦績に応じて課される補償重量の影響かアウディが鳴りをひそめると、全セッションを通じて新型クプラ対FL5型ホンダの対決構図となる。

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アウディの元イタリア王者がポール・トゥ・ウイン。ダンプ路面でFL5型シビックも初優勝/TCRヨーロッパ第2戦

 ベルギーのゾルダーにて5月17~19日に開催された2024年TCRヨーロッパ・シリーズ第2戦は、今季シングルカー体制に縮小の新体制に移行したコムトゥユー・レーシングのTCRイタリア“3冠”ニコラ・バルダン(バルダン・グループ・バイ・コムトゥユー/アウディRS3 LMS 2)が、オープニングヒートでポール・トゥ・ウインを達成する結果に。  続くレース2は難しいダンプ路面の条件を逆手に取り、リバースポールから逃げた“伏兵”レベンテ・ロソンツィ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が欧州シリーズ初勝利を飾っている。

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