欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるイタリア中銀のパネッタ総裁(写真)は31日、米通商政策を主因に不確実性が高まっているため利下げには慎重になる必要があるとの見解を示した。昨年5月撮影(2025年 ロイター/Massimo Pinca)[ローマ 31日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるイタリア中銀のパネッタ総裁は31日、米通商政策を主因に不確実性が高まっているため利下げには慎重になる必要があるとの見解を示した。ローマでの講演で総裁は「インフレとの戦いはまだ終わったとは言えない。時として矛盾した米貿易政策の発表を主因に不確実性が高まっており、政策金利引き下げの道筋には注意が必要だ」と述べた。ハト派とみなされる総裁だが、先週には現実的でデータに基づく金利決定を求め、今日の講演でも慎重な姿勢を改めて示した。「(インフレの)2%目標を妨げる可能性のある全ての要因を注意深く監視することが不可欠」と指摘。ユーロ圏の弱い景気と地政学的緊張が消費と投資を押し下げインフレ抑制に寄与している一方、不確実性の高まりで金融政策の急激な緩和には警戒する必要があるとし、これら相反する要素のバランスを取る必要があると述べた。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
米情報機関は25日、世界の脅威に関する年次報告書を公表し、中国が引き続き米国にとって最大の軍事的およびサイバー上の脅威という認識を示した。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)[ワシントン 25日 ロイター] - 米情報機関は25日、世界の脅威に関する年次報告書を公表し、中国が引き続き米国にとって最大の軍事的およびサイバー上の脅威という認識を示した。報告書は中国について、通常兵器による米国への攻撃に加え、インフラに対するサイバー攻撃、米国の宇宙資産を標的にする能力を有しており、2030年までに米国を超える人工知能(AI)国になることを目指していると指摘した。ロシアについては、イランや北朝鮮、中国と同様に、計画的な作戦を通じ米国に挑み、優位に立とうとしていると指摘。さらにロシアのウクライナ侵攻が「大規模戦争における西側の兵器や情報活動とどのように戦うかについて豊富な教訓」をロシアに提供したという見解を示した。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(89)は11日に発売される新著「Voice for the Voiceless(原題)」で、後継者は中国以外で生まれるとの見解を示した。写真はインドのダラムサラで昨年12月撮影(2025年 ロイター/Priyanshu Singh) - チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(89)は11日に発売される新著「Voice for the Voiceless(原題)」で、後継者は中国以外で生まれるとの見解を示した。これまではチベット以外、おそらく自身の亡命先のインドで生まれ変わる可能性があるとだけ述べており、中国以外の「自由世界」で誕生すると表明したのは初めて。ダライ・ラマはロイターが確認した新著の中で、世界中のチベット人は自身の死後も転生制度が続くことを望んでいると記述。以前は制度の廃止に言及したこともある。「転生の目的は前任者の仕事を引き継ぐことであるため、新しいダライ・ラマは伝統的な使命、すなわち普遍的な慈悲心の代弁者、チベット仏教の精神的指導者、チベット人の願望を体現するチベットの象徴となることが継続されるよう、自由な世界に生まれるだろう」と書いている。中国外務省報道官は10日の記者会見で新著について質問されると、「(ダライ・ラマは)宗教を隠れみのに反中分離主義活動を行っている政治亡命者だ」と指摘。「チベット問題について中国の立場は一貫しており、明確だ。ダライ・ラマの言動はチベットの繁栄と発展という客観的事実を変えることはできない」と述べた。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tabKrishna is the editor for politics and general news in India. He was a member of teams that won the Society of Publishers in Asia (SOPA) awards in 2024 for Reuters coverage of the global toxic cough syrup scandal, in 2018 for the Rohingya refugee crisis and in 2017 for the Bangladesh Bank heist. He served as Malaysia bureau chief in 2019 and 2020 before returning home.