ロシア大統領府当局者は、欧州向けのロシア産天然ガスの供給再開を巡る問題がロシアが米国と行っている協議の議題に上がっていると明らかにした。2022年撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)[モスクワ 9日 ロイター] - ロシア大統領府当局者は、欧州向けのロシア産天然ガスの供給再開を巡る問題がロシアが米国と行っている協議の議題に上がっていると明らかにした。国営タス通信が9日、報じた。ロイターの前日の報道が裏付けられた格好となる。ロイターは8日、複数の関係筋の話として、米ロの政府当局者が、ロシア産天然ガスの欧州向け輸出を米国が関与する形で本格的に再開する道筋を協議していると報じた。トランプ米大統領がロシアとウクライナの戦争終結を働きかけ続ける中で、ロシアと欧州のガス取引が復活する可能性が浮上しつつあるという。インタファクス通信によると、ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交政策担当)は、ロシアの天然ガス供給再開は協議されているかとの質問に対し「われわれはこの問題を米国と協議している」と述べた。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
スロバキアとハンガリーは7日、欧州連合(EU)欧州委員会が公表したロシア産ガスなどの段階的な輸入禁止提案に関し、EUにとって打撃になるなどとして反対する姿勢を表明した。写真はスロバキアのフィツォ首相。ブラチスラバで4月撮影(2025年 ロイター/Radovan Stoklasa) - スロバキアとハンガリーは7日、欧州連合(EU)欧州委員会が公表したロシア産ガスなどの段階的な輸入禁止提案に関し、EUにとって打撃になるなどとして反対する姿勢を表明した。ロシアとの関係を巡り、両国と欧州委の亀裂が一段と深まった。欧州委は6日、ロシア産のガスと液化天然ガス(LNG)の輸入を2027年末までに段階的に停止することなどを盛り込んだ提案を打ち出した。これに対し、スロバキアのフィツォ首相は、第三国へのエネルギー依存を減らす取り組みを尊重するとしながらも、欧州委の提案はEUに打撃を与え、域内の物価を押し上げ、競争力を損なうと指摘。欧州委提案が法制化される過程で修正を働きかける考えを示した。スロバキアのガス輸入大手SPPは「EUの企業部門の競争力に著しい悪影響を与える可能性がある」とする声明を発表した。ハンガリーのシーヤールトー外相もEU案は「受け入れられない」とし、ハンガリー政府はこの計画に対して「可能な限り強力な措置を取る」と表明した。ただ、詳細には言及しなかった。欧州委は6月に法制化を提案する予定。法制化は欧州議会および加盟国の特定多数の承認があれば可能で、1カ国もしくは2カ国の反対では阻止できない。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
5月6日、ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は、プーチン大統領と中国の習近平国家主席が「最も機密性の高い」問題について協議すると明らかにした。写真は昨年5月、北京で会談する両首脳。代表撮影(2025年 ロイター) - ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は6日、プーチン大統領と中国の習近平国家主席が、「最も機密性の高い」問題について協議すると明らかにした。エネルギー関連の提携や、ロシア産天然ガスを中国に輸送するパイプライン「シベリアの力2」計画に関しても話し合うという。習氏は7日から4日間の日程でロシアを公式訪問し、旧ソ連の対ドイツ戦勝80年記念式典に出席する。ウシャコフ氏は記者団に対し、ロシアは中国にとって最大の石油・ガス供給国だと強調。「シベリアの力2」は議題になるかと問われ、肯定した。ロシアは数年前から同パイプライン計画について中国に提案してきたが、同国が欧州に代わるガスの新たな主要輸出先として浮上し、緊急性が高まってきた。ただ専門家によると、中国は2030年以降まで追加のガス供給を必要としていない。同パイプラインは、天然ガスの価格が一因で建設開始に向けた合意に至っていない。 シベリアの力2は全長2600キロメートルで、年間輸送能力は500億立方メートルとなる予定。かつてドイツ向けにロシア産ガスを供給し、現在は停止している「ノルドストリーム1」を若干下回る。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
ロシア軍のゲラシモフ参謀総長は26日、越境攻撃を受けていた西部クルスク州をウクライナ軍から完全に奪還したと表明した。写真はゲラシモフ参謀総長から報告を受けるプーチン大統領。26日撮影。代表撮影(2025年 ロイター/Sputnik/Alexander Kazakov)[モスクワ 26日 ロイター] - ロシア軍のゲラシモフ参謀総長は26日、越境攻撃を受けていた西部クルスク州をウクライナ軍から完全に奪還したと表明した。また、北朝鮮兵が同州でロシア軍と共に戦っていたことも認めた。一方、ウクライナはクルスク州が奪還されたとの主張を否定。同州とロシア西部ベルゴロド州で作戦を展開していると述べた。ロシア大統領府が公表した動画によると、プーチン大統領は「ウクライナ政権の冒険は完全に失敗した」とし「クルスク州での敵の完全敗北により、他の重要な前線でロシア軍がさらに成功を収める条件が整う」と述べた。ゲラシモフ氏は北朝鮮兵の貢献を称賛。「高いプロ意識、不屈の精神、勇気、英雄的行為」を示し、ロシア兵士と「肩を並べて」戦闘任務を遂行したと述べた。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab