王者ブレイニー勝利で最終決戦へ。ベルvsバイロンはまさかの“壁走り”で懲罰決着に/NASCAR第35戦

 ポストシーズンも終盤戦、最終『Championship 4』への進出を賭けマーティンスビル・スピードウェイで争われたNASCARカップシリーズ第35戦『エクスフィニティ500』は、ディフェンディングチャンピオンのライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が晴れて『Round of 8』最後のウイナーに。  一方、残る1枠を争ったクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)とウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)のふたりは、誰も“追い抜こうとしない”シボレー艦隊を引き連れたHMS陣営の戦いぶりに対し、タイブレークからの必要な1ポイントを奪うべく、僚友ダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリXSE)に“道を譲られた”ベルが、直後のターン3でまさかの動きを見せる。

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史上初5回の延長決着を生き残り“燃料切れ”ジョーイ・ロガーノが息継ぎの勝利/NASCAR第19戦

 シリーズ史上初、実に5回のオーバータイム決着に持ち込まれた2024年NASCARカップシリーズ第19戦『アリー400』は、燃料切れでエンジンが息継ぎを起こしながらもチェッカーを受けたジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が、大逆転を決めて今季初優勝を達成。リスタートごとに主役が入れ替わるなか、予選26番手、延長当初7番手からのプレーオフ進出を決める重要な勝利を手にした。  レギュラーシーズンも残りわずか。6月最後の週末にナッシュビル・スーパースピードウェイで開催された1戦は、走り出しのFPからトヨタ陣営が先行する展開に。ここで最速を記録したタイ・ギブス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)に続き、予選ではデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)がポールウイナーに輝くことに。

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カップ参戦40周年の節目にウイリアム・バイロンがヘンドリックの1-2-3を牽引/NASCAR第8戦

 名門ヘンドリック・モータースポーツ(HMS)陣営にとって、まさにお祭り騒ぎとなった週末。マーティンズビル・スピードウェイで開催された2024年NASCARカップシリーズ第8戦『クックアウト400』は、延長戦までもつれたレースでウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)が記録づくめの勝利を飾り、オーナーのリック・ヘンドリックにとって前例のない史上初のワン・ツー・スリー・フィニッシュを牽引する結果に。昨季テキサスでHMSのカップ通算300勝目を記録していたバイロンが、創立40周年を祝う週末に新たなマイルストーンを獲得し、HMSにとっても単一会場最多勝利となるマーティンズビル通算29勝目を手にしている。

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デニー・ハムリンがベテランの功。激烈なタイヤ摩耗による消耗戦を制し1-2達成/NASCAR第5戦

 近年は“春のダートオーバル”として定着していたブリストル・モーター・スピードウェイにて開催された、2024年のNASCARカップシリーズ第5戦『フードシティ500』は、舗装路面に回帰した0.533マイルのショートオーバルによる予想外のタイヤ摩耗とコード損傷が深刻化する“苛烈な消耗戦”の様相に。  そんななかコンパウンドと燃料消費のマネジメントに長けるベテラン勢が強さを見せ、陣営内のマーティン・トゥルーエクスJr.(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)との勝負を制したデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)が、昨秋のナイトレースに続く同地連勝、キャリア通算52勝目の今季初優勝を飾っている。

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