ロガーノとハムリンを文字どおり“撃破”のディロンが、物議の勝利で逆転プレーオフへ/NASCAR第23戦

「我々が戦っているNASCARはレースシリーズなのか。それともそうではない他の何かなのか。もし後者だとしたら、それをパドックの全員に周知する必要がある」  物議を醸す“破壊と独善”のオーバータイム決着となった2024年NASCARカップシリーズ第23戦『クックアウト400』は、先頭ジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)と追い縋るデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)を文字どおり“撃破”したオースティン・ディロン(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)が、約2年ぶりの勝利を飾る結末に。  これでレギュラーシーズン残り3戦で大逆転の滑り込み“プレーオフ進出権”を獲得する一方、最高峰カップシリーズとして「どうあるべきか」を含め、続くレースウイークを前に運営団体による徹底的な検証が続く見込みとなった。

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カイル・ラーソンに新たな栄冠。初挑戦の“忘れ物”を獲り戻す劇的ブリックヤード初制覇/NASCAR第22戦

 昨季までのインフィールドではなく、約4年ぶりに“聖地”の2.5マイルオーバル決戦となった2024年NASCARカップシリーズ第22戦『ブリックヤード400・プレゼンテッド・バイ・PPG』の30周年記念大会は、決勝167周のうち8周のみをリードし、ダブル・オーバータイムの勝負を制したカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)が劇的な勝利を収めることに。  ラーソンにとっては、ダーリントンでの『サザン500』やシャーロットでの『コカ・コーラ600』と並び、カップシリーズで“クラウン・ジュエル”と称されるビッグイベント通算3勝目を飾ると同時に、約2カ月前のインディカー初挑戦で18位に終わっていた、伝統の『インディアナポリス500』での忘れ物を獲り戻す、宿願の2.5マイルオーバル初優勝となった。

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豪州RSCのトップランナー、キャメロン・ウォーターズが「念願の」NASCARトラック戦デビューへ

 オーストラリア大陸を代表する“ハコ車”シリーズ、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップにて長年フォード陣営のエース格を務めるキャメロン・ウォーターズ(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)が、今週末の4月5日にマーティンスヴィルで開催されるNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第6戦『ロング・ジョン・シルバーズ200』にゲスト参戦することが決定。オハイオ州に拠点を置くシリーズ5冠の強豪ソースポーツ・レーシングとのジョイントで、66号車フォード・パフォーマンスF-150をドライブする。  オーストラリア最高峰のRSCでキャリア通算11勝を記録する29歳は、ここまでのオフシーズンで定期的に北米大陸を訪れ、NASCARへのカメオ出演が現実となる瞬間を模索してきた。そんな精力的なトラックサイド観戦と視察、南半球でのグラスルーツ的なオーバル経験の蓄積を経て、豪州フォード陣営のスターがついにNASCARデビューを果たす。

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