5月22日、ブラジルは今後28日間の鳥インフルエンザ観察期間を開始した。商業養鶏場でこのほど感染が初めて確認され、複数の国が輸入禁止措置を出したことから、感染再発がないことを確認したい考え。写真は「鳥インフル」のラベルが付いた試験管と卵、2023年1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)[サンパウロ 22日 ロイター] - ブラジルは22日、今後28日間の鳥インフルエンザ観察期間を開始した。商業養鶏場でこのほど感染が初めて確認され、複数の国が輸入禁止措置を出したことから、感染再発がないことを確認したい考え。世界最大の鶏肉輸出国であるブラジルの鳥インフルは、南部リオグランデドスル州モンテネグロ市で今月中旬に発生。地元当局によると、感染が確認された養鶏場では徹底的な消毒が行われたという。州農業局のロザネ・コラレス局長は「事態は制御されており、新たな報告を示す根拠はない」と説明。その上で、ウイルスの潜伏期間は2週間で、当局は引き続き警戒を怠らないと述べた。また、州当局が21日に養鶏場の除染完了を報告したことについて、国内の商業養鶏場で今後28日間症例が確認されなければ、全土で収束したと見なされるだろうと述べた。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
ブラジルは南部養鶏場で鳥インフルエンザが発生し、多くの国々がブラジル産鶏肉の輸入を制限したことから、国内で鶏肉の供給がだぶついて価格が沈静化し、政権支持率を圧迫している食品インフレが一服する可能性が出てきた。 写真は20日、サンパウロのマーケットで撮影(2025年 ロイター/Jorge Silva)[ブラジリア 20日 ロイター] - ブラジルは南部養鶏場で鳥インフルエンザが発生し、多くの国々がブラジル産鶏肉の輸入を制限したことから、国内で鶏肉の供給がだぶついて価格が沈静化し、政権支持率を圧迫している食品インフレが一服する可能性が出てきた。ブラジルは世界最大の鶏肉輸出国で、業界団体ABPAによると国内産鶏肉の約3分の1を輸出してきた。数十カ国がブラジル産鶏肉の全面的、もしくは部分的な輸入停止に踏み切ったため、輸出業者は急いで出荷先を切り替えている。アナリストによると、一部については新たな外国の買い手が見つかるとしても、国内市場で吸収する分が多くなり、大手生産企業は短期的に供給過剰に直面しそうだ。諸外国の輸入制限が長期化すれば、供給過剰によって国内価格が押し下げられる可能性がある。コンサルタント会社MBアグロのホセ・カルロス・ハウスクネフト氏は「効果は小幅で短期的だろう」としながらも、「状況が正常化する」と予想した。ブラジル地理統計院(IBGE)によると、4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.5%上昇し、最大構成項目である食品価格は同7.8%、そのうち鶏肉と卵は同12.3%もの上昇となった。食品インフレはルラ政権の人気に打撃となっており、世論調査によると来年の大統領選でルラ氏が再選を果たす確率は下がっている。ただアナリストの間では、鶏肉価格が生産コストを下回れば企業は生産を絞りそうなため、インフレが落ち着くと予想するのは時期尚早だとの声もある。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
ブラジル南部リオグランデドスル州の養鶏場で鳥インフルエンザが検出された問題で、同国政府は中国などの消費国がブラジル産鶏肉輸入の全面禁止措置を近く緩和するとの期待感を示した。写真は同州モンテネグロの市場で販売されている鶏肉。5月17日撮影(2025年 ロイター/Diego Vara) - ブラジル南部リオグランデドスル州の養鶏場で鳥インフルエンザが検出された問題で、同国政府は中国などの消費国がブラジル産鶏肉輸入の全面禁止措置を近く緩和するとの期待感を示した。ブラジル農業省幹部は、同国南部で鳥インフルエンザの感染拡大に歯止めがかかれば、中国が日本、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)と同様に、ブラジル南部産の鶏肉輸入のみを禁止するだろうとの見方を示した。同幹部は「世界的な需要は非常に強く、近く一定の柔軟性が見られるだろう。輸入停止が長期化しないよう、迅速に情報を共有する取り組みを進めている」と述べた。ブラジルは世界最大の鶏肉輸出国。世界の鶏肉取引の35%以上を占めている。全面的な輸入停止は国内の養鶏場だけでなく、主要輸入国にとっても痛手となる。ブラジルのファバロ農相によると、中国の輸入鶏肉の半分以上はブラジル産。養鶏農家の間ではブラジルのルラ大統領と中国の習近平国家主席の良好な関係に期待を寄せる声が出ている。S&Pグローバル・コモディティー・インサイツのシニア・マーケット・アナリスト、レナン・アウグスト・アラウージョ氏は、今回の鳥インフル検出により、ブラジルの鶏肉輸出が10─20%減少する可能性がある。欧州連合(EU)や韓国などもブラジル産鶏肉の輸入を全面的に禁止している。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
世界最大の鶏肉輸出国であるブラジルで16日、商業用養鶏場で初めて高病原性鳥インフルエンザの発生が確認された。写真はモンテネグロで同日撮影(2025年 ロイター/Diego Vara)[サンパウロ 16日 ロイター] - 世界最大の鶏肉輸出国であるブラジルで16日、商業用養鶏場で初めて高病原性鳥インフルエンザの発生が確認された。これを受け、最大の輸出先である中国のほか、他の主要消費国に対する規制措置が発動される可能性がある。関係筋によると、発生が確認されたのは、ブラジル南部にある米食品大手タイソン・フーズ(TSN.N), opens new tab関連の農場。タイソンからのコメントは得られていない。ブラジルは2024年に約100億ドルの鶏肉を輸出した。主な輸出先としては、中国、日本、サウジアラビア、アラブ首長国連邦などが挙げられる。隣国アルゼンチンは、鳥インフルエンザに感染していないことが確認されるまで、ブラジル産家きん製品の輸入を全面的に停止すると発表した。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
5月12日、米農務省の家畜衛生部門の獣医師やサポートスタッフ、研究員数百人がトランプ政権の要請を受けて退職し、動物疾病の感染拡大に対応できる専門家の体制が手薄になっている。写真は2024年8月、ウィスコンシン州ウエストアリスで行われたステート・フェアに展示されたウシ(2025年 ロイター/Jim Vondruska) - 米農務省の家畜衛生部門の獣医師やサポートスタッフ、研究員数百人がトランプ政権の要請を受けて退職し、動物疾病の感染拡大に対応できる専門家の体制が手薄になっている。事情に詳しい3人の関係者が明らかにした。米国では鳥インフルエンザの流行が長引いているほか、メキシコで生きたウシの組織を食い荒らすラセンウジバエの被害が確認されて米国も対応を迫られるなど、動物の公衆衛生上の非常事態が続いている。カンザス州動物衛生局長のジャスティン・スミス氏は、 「農務省の獣医職の減少により、継続的な規制の施行や、疾病調査、対応計画の策定や準備を行える獣医師が手薄になるのではないかと懸念されている」と述べ、「地域の獣医のニーズへの対応が遅くなったり悪くなったりする可能性がある」と付け加えた。米国では今年、鳥インフルエンザの流行で卵を生むニワトリが数百万羽減少し、卵の価格が記録的な高値を記録。ここ数週間は感染数は減少傾向にあるものの、専門家は、春と秋の渡り鳥の移動時期に再び感染が拡大する可能性があると警告している。農務省では、実業家イーロン・マスク氏が先頭に立って進めた連邦政府職員の削減策の一環で、職員の約15%にあたる1万5000人以上が金銭的インセンティブを受け取って退職した。この大量退職により、農作物に被害をもたらす害虫や家畜の病気と闘う機関である動植物検疫課(APHIS)は1377人の職員を失った。連邦人事管理局のデータに基づくロイターの分析によると、これはAPHIS職員の約16%に相当する。関係者によると、退職者のうち約400人は、全米および世界各地で農家と協力して家畜の病気検査や蔓延防止に取り組む同課の獣医サービス部門の職員で、部門の職員1850人の約2割に当たる。ロイターが閲覧した退職者の資料と事情に詳しい関係者によると、退職者には全国の獣医業務を監督する同局の地域獣医師23人のうち13人が含まれている。別の関係者によると、鳥インフルエンザなどの動物の病気を検査する農務省の研究所の職員も2-3割が退職するという。さらに、残った職員も1万ドルを超える調達にはマスク氏の政府効率化省(DOGE)の承認を得る必要があり、最大4週間の遅延が発生する可能性があるという。農務省はコメント要請に応じなかった。<一大事>APHISの職員大量退職により、依然として感染が広まった状態にある鳥インフルエンザへの対応能力が脅かされていると、州の家畜衛生担当獣医3人と別の関係者3人は指摘した。2024年以降、農業従事者を中心に70人が鳥インフルエンザのウイルスに感染している。鳥の間でさらなる感染拡大が起きれば人間への感染性が強まるリスクが上昇すると専門家は指摘している。米国疾病対策センター(CDC)は、鳥インフルエンザによるヒトへのリスクは依然として低いとしている。地域の獣医師の責任分野には、感染した家禽(かきん)集団の殺処分の支援や損失に対する補償の支払いのサポートも含まれると、サウスダコタ州の獣医師ベス・トンプソン氏は言う。職員削減の資料を目にした同氏は、「連邦政府は、州を支援できるだけの人員を確保できないだろう」と述べ、「これは大きな問題だ」と指摘した。トンプソン氏によると、農務省のローズマリー・シフォード主任獣医は、さらなる退職者を確認した後、残りの地域の獣医をどう組織するかを決定すると話したという。別の関係者によると、APHISの退職者には、鳥インフルエンザなどの問題について議員や外部団体、報道機関とのやり取りを担当する立法・広報室69人のうち約半数も含まれる。ニューメキシコ州では、農務省のサポートスタッフが辞職したため、州の職員が追加の職務を引き受けていると、同州のサマンサ・ホレック獣医師は述べた。「影響の全容はすぐには分からない。チームとして協力し、これらの課題すべてを乗り越えなければならない」と、ホレック氏は話した。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tabWashington-based award-winning journalist covering agriculture and energy including competition, regulation, federal agencies, corporate consolidation, environment and climate, racial discrimination and labour, previously at the Food and Environment Reporting Network.Tom has been a journalist for Reuters in Chicago since 2011. He writes primarily about food and agriculture, and has reported on disruptions to global fertilizer and grain supplies from Russia's invasion of Ukraine. He also covers U.S. livestock production and meatpacking companies including Tyson Foods, Smithfield Foods and JBS. Tom was part of a team of reporters that Reuters named as Journalists of
米下院監視委員会の民主党議員らは1日、ケネディ厚生長官による連邦政府の鳥インフルエンザ対応を巡る調査を開始した。写真は2月撮影(2025年 ロイター)[1日 ロイター] - 米下院監視委員会の民主党議員らは1日、ケネディ厚生長官による連邦政府の鳥インフルエンザ対応を巡る調査を開始した。同委がケネディ氏に送った書簡で明らかになった。ワクチンに長年懐疑的な見解を示してきたケネディ氏は、家禽(きん)にたいする鳥インフルエンザのワクチン接種を支持しない姿勢を示している。また、自然耐性を持つニワトリを特定するためにウイルスをニワトリの間で拡散すべきとの持論を展開している。保健専門家らは、この方法は効果がなく、ウイルスが変異して人から人へと感染し、パンデミック(世界的な大流行)を引き起こす恐れがあると指摘している。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tabWashington-based award-winning journalist covering agriculture and energy including competition, regulation, federal agencies, corporate consolidation, environment and climate, racial discrimination and labour, previously at the Food and Environment Reporting Network.