カップ史上「最大のクラッシュ」発生で27台が脱落、ステンハウスJr.が復活の3ワイド勝利/NASCAR第31戦

 まさに劇的。NASCARカップシリーズ史上最大のクラッシュが発生した2024年第31戦『イェラウッド500』は、今季最後のスーパースピードウェイ(SSW)決戦となる2.66マイル、傾斜角33度のタラデガで27台を飲み込む“ビッグワン”が勃発。その過程で7名のチャンピオンシップ候補者が巻き込まれ、ポストシーズン“Round of 12”も残り1戦で、次のチャンピオンシップに進む8名の枠に大きな影響を及ぼすことに。  そんな残り5周での悲劇を経て、乱戦の締め括りもわずか0.006秒差のオーバータイム決着となり、ブラッド・ケセロウスキー(RFKレーシング/フォード・マスタング)、ウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)と横並びのスリリングな“3ワイド”フィニッシュを制したリッキー・ステンハウスJr.(JTGドアティ・レーシング/シボレー・カマロ)が、まさに劇的な復活勝利を飾っている。

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雨天順延決着はトヨタのレディックが2勝目。残り5周でプレーオフ順位も劇的に変化/NASCAR第24戦

 土曜から2年連続で断続的な雨が降り続き、決勝も月曜順延の末に2度のオーバータイム決着に持ち込まれた2024年NASCARカップシリーズ第24戦『ファイヤーキーパーズ・カジノ400』は、最後の最後でウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)と同門のタイ・ギブス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)を引き離したタイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリXSE)が今季2勝目、キャリア通算7勝目を飾る結果に。フォードのお膝元でもある2マイルトラックで、マスタングの9連勝を阻止している。  前戦リッチモンドの勝者オースティン・ディロン(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)に対し、ライバルを接触により撃退した“物議の勝利”により、ポストシーズンのプレーオフ進出権“のみ”剥奪というペナルティ裁定を決めたカップシリーズは、レギュラーシーズン残り3戦という終盤大詰めでミシガン・インターナショナル・スピードウェイに到着した。

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110戦連続未勝利に終止符。ケセロウスキー代表が新型マスタングとともに今季初優勝/NASCAR第13戦 | 海外レース他 | autosport web

 歴史と伝統を誇る1950年創設の"レジェンド"トラック、ダーリントン・レースウェイで開催された2024年NASCARカップシリーズ第13戦『グッドイヤー400』は、前戦にてシリーズ史上最初僅差の“ルーザー”となっていたクリス・ブッシャー(RFKレーシング/フォード・マスタング)と、チームオーナー兼エースドライバーのブラッド・ケセロウスキー(RFKレーシング/フォード・マスタング)のふたりによるチームワークと忍耐を要した結末に。  終始レースを支配したポールウイナー、タイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリXSE)との勝負に散ったブッシャーの献身を足掛かりに、ラウシュ・フェンウェイ・ケセロウスキー・レーシング(RFKレーシング)の6号車が、実に110戦連続未勝利の記録に終止符を打つ今季初勝利を飾っている。

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