
幻の生物とされる巨大甲殻類「ダイダラボッチ」、実は世界中の深海にいた⁈ - ナゾロジー
深海探査の際、運がよければ稀に見つかる巨大な甲殻類「アリセラ・ギガンティア(Alicella gigantea)」。
なんと体長30センチを超えるこの深海生物はヨコエビ類(端脚類)のなかで世界最大種とされており、和名では日本に伝わる巨人にちなんで「ダイダラボッチ」と呼ばれています。
ダイダラボッチはこれまでの調査で稀少な生物と考えられていましたが、豪ウェスタン・オーストラリア大学(UWA)の研究で、実は世界の深海底の60%に分布している可能性が浮上したのです。
伝説ポケモンくらい珍しいと思っていたら、わりと普通にいるモンスターだったのかもしれません。
研究の詳細は2025年5月21日付で科学…
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【海の甲虫⁈】西日本で新種「ウミクワガタ」を発見! - ナゾロジー
クワガタと聞いて思い浮かべるのは森の中の昆虫でしょう。
しかし実は、海の中にもクワガタそっくりの生き物がいるのです。
しかもその生物の名前は、見た目そのまま「ウミクワガタ」と呼ばれています。
そして最近、京都大学、北海道大学、 山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館(鳥取)の共同研究により、沖縄から鳥取に至る西日本の海域で新種5種、日本初記録種1種、そして再発見1種のウミクワガタが見つかったのです。
さて、どんな見た目をしているのでしょうか?
研究の詳細は2025年4月の科学雑誌『Bulletin of Marine Science』に掲載されています。
目次
ウミクワガタって、どんな生き…
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ジンベエザメ、6年間「寄生生物を採取した研究者」を掃除魚だと思い込む - ナゾロジー
ジンベエザメは研究者のやりたいことを理解して、協力的になれるようです。
西オーストラリア大学(UWA)の海洋生物学者らは過去6年にわたり、同国沿岸に暮らすジンベエザメ72匹の皮膚から寄生生物を採取する調査を続けてきました。
その結果、ダイバーがお馴染みの採取器具を持って近づくだけで、ジンベエザメたちは泳ぐスピードを遅くしたり、完全に止まってくれるようになったのです。
寄生生物の除去はジンベエザメにとっても有益なので、研究者は「彼らが私たちをデカい掃除魚だと思っているのでしょう」と話す。
研究の詳細は、2023年5月14日付で科学雑誌『Fishes』に掲載されています。
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6年にわた…
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「消されたので増えます」外来種を根絶すると、逆に”爆発的に増加する”場合がある! - ナゾロジー
外来種は無理に駆除すべきではないのかもしれません。
カリフォルニア大学デービス校の研究で、外来種のヨーロッパ・ミドリガニ(学名:Carcinus maenas)を根絶する実験で、約90%を駆除した後、根絶前の3倍に増加したという報告があります。
これは、外来種が駆除活動に対して劇的な増加が起こることを示した非常に興味深い報告です。
しかしなぜそのような真逆の反応が起きるのでしょうか?
研究は、2021年3月10日付けで『California Agriculture』に掲載されました。
目次
駆除でもとの3倍に激増!原因は「成体」がいなくなったこと?
駆除でもとの3倍に激増!原因は「成体…
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「なぜ昆虫は海にいないのか?」科学的な理由をわかりやすく解説! - ナゾロジー
今わかっている生物種は全部で約200万種とされています。
そこにはヒトや犬、鳥、魚などが含まれますが、中でも圧倒的に多いのが「昆虫」です。
昆虫は現時点で約100万種が見つかっており(全体の半分!)、未知の種も含めればこの10倍以上は軽くいるだろうと言われているのです。
つまり、この地球は「昆虫の惑星」と呼べるわけです。
昆虫は極寒の地域から赤道直下の熱帯、乾燥した砂漠、空気の薄い高山など、ありとあらゆる環境に適応しています。
しかしそんなスーパー生物の昆虫でも唯一適応できていないのが「海」です。
陸上ではどこもかしこも虫だらけなのに、海にいる昆虫はほぼゼロ。
では、なぜ昆虫は海に進出できな…
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【見た目エイリアン】水深8000mの闇の世界から「新種の捕食生物」を発見! - ナゾロジー
水深8000メートル級の深海からエイリアンが、いや、新種の捕食生物が発見されました。
米ウッズホール海洋研究所(WHOI)によると、この新種生物は南米チリ沖のアタカマ海溝で見つかったとのこと。
彼らが棲息する場所は、海の中でも最も深い領域を示す「ヘイダル・ゾーン」です。
甲殻類の一種であり、小さな獲物を狩って生きていると見られます。
しかしパッと見は完全にエイリアンですね。
一体どんな生物なのでしょうか?
研究の詳細は2024年11月27日付で科学雑誌『Systematics and Biodiversity』に掲載されています。
目次
水深8000m級の暗闇に潜む「新種生物」を発見ヘ…
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現存する「世界最古のペニスの化石」 - ナゾロジー
交尾で繁殖する生物にとって生殖器官は絶対に欠かせません。
生命史の中で生殖器官がいつ誕生したのかは定かでありませんが、現存する世界最古のペニスなら知られています。
それは約4億2500万年も前の「貝虫(かいむし)」という生物のペニスです。
一体どのようなものだったのでしょうか。 目次 コレが現存する「世界最古のペニス」だ!4億年もの間、姿形がまったく変わっていない!
コレが現存する「世界最古のペニス」だ!
貝虫の拡大写真 / Credit: Journey to the Microcosmos – The Tiny Crustacean With the Oldest Penis(yo…
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雌雄同体だから『ランマ』!新種甲殻類「らんま1/2」から学名を命名 - ナゾロジー
水族館の水槽から新種の甲殻類が発見されました。
研究報告をした北海道大学のチームは、この新種の学名を高橋留美子氏の漫画『らんま1/2』にちなんで、「アプセウデス・ランマ」と命名しています。
その理由はこの新種も早乙女乱馬も雌雄同体だからだという。
研究の詳細は2024年7月25日付で科学雑誌『Bulletin of Marine Science』に掲載されています。 目次 水槽に紛れ込んだ謎の甲殻類の正体とは?新種と判明!「らんま」と命名した理由は?
水槽に紛れ込んだ謎の甲殻類の正体とは?
水族館の水槽には、私たちの目を楽しませてくれる様々な海の生き物たちが展示されています。
しかしそ…
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ホヤには「大人スイッチ」があると判明! 刺激されると成体になっちゃう - ナゾロジー
ホヤには押すと大人になる「大人スイッチ」があるようです。
2月17日に『Proceedings of the Royal Society B』に掲載された論文によれば、ホヤの幼生の「鼻先」に、一定時間以上の物理的な刺激を与えることで、大人にできるとのこと。
地球上にはさまざまな変態をおこなう生物が存在しますが、物理的刺激がトリガーとなる例は珍しいといえます。
しかし、いったいどうして機械的な刺激が、ホヤを大人にするのでしょうか? 目次 ホヤには「大人スイッチ」があると判明機械的刺激がカルシウムイオン濃度の変化につながるホヤの変態は脱脊索動物化
ホヤには「大人スイッチ」があると判明
ホヤ…
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全長2.7mの怪物サーモン!特徴的な牙を持つ古代の巨大鮭の謎 - ナゾロジー
現在、地球上で最も大きな鮭である「キングサーモン」は、全長1.5メートル・体重60キロの巨体を誇ります。
ところが過去の地球には、これをはるかに上回る怪物サーモンがいたのです。
約500万年前まで北米の海に存在していた「オンコリンクス・ラストロスス(Oncorhynchus rastrosus)」はサケ科の中で最大の魚種であり、最大全長は約2.7メートルに達しました。
また米フィラデルフィア・カレッジ・オブ・オステオパシック・メディスン(PCOM)の最新研究で、本種は口先の左右にイノシシのような一対の牙を生やしていたことが明らかになったのです。
研究の詳細は2024年4月24日付で科学雑誌『…
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