
人類未到の「深海ワンダーランド」を発見!新種も続々? - ナゾロジー
南極に近い南大西洋。
その人跡未踏の海域で、まるで別世界のような“深海のワンダーランド”が発見されました。
米シュミット海洋研究所(Schmidt Ocean Institute)を中心とする国際チームは、35日間にわたる航海調査で、海底火山と氷山に囲まれた深海で、これまで誰も見たことのなかった生命の楽園に出会いました。
その中で、科学的に未知とされる生物たちが続々と見つかっており、新種の可能性が期待されています。
さて、どんな世界が見つかったのでしょうか?
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未知の深海世界を探査!どんな生物が見つかった?
未知の深海世界を探査!
/ Credit: SOI – Ne…
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2024年から実は世界で一種だけだったシャチが三種になっている! - ナゾロジー
生物は似たような見た目でも様々な種に分類されているものですが、実は海の王者として知られるシャチは、これまで「シャチ」という名前(種名)でひとくくりにされ、世界に1種とされていました。
しかし2024年に、そのシャチの分類が更新され、全部で3種類にわけられました。
従来からシャチと呼ばれていた「Orcinus orca(オルキヌス・オルカ、英名:killer whale)」に加えて、新たに「Orcinus rectipinnus(オルキヌス・レクティピヌス、英名:Bigg’s killer whale)」と「Orcinus ater(オルキヌス・アータ、英名:resident killer w…
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クトゥルフ神話の怪物みたいな「未知の深海生物」 - ナゾロジー
深海生物たちの個性的な造形には驚くばかりです。
深海の調査において「未知の深海の新種を発見した」というニュースはよく報告されますが、米シュミット海洋研究所(SOI)2024年に行ったチリ沖の深海探査では、新種と見られる「未知の生物」が一挙に50種ほど発見されています。
ここではどんな奇怪な生物が見つかったのでしょうか?
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2024年1〜2月に行われたチリ沖探査の続編!新発見された「未知の生物」たち!
2024年1〜2月に行われたチリ沖探査の続編!
今回の調査は、シュミット海洋研究所が2024年1月8日〜2月11日にチリ沖で行った深海探査に続くものです。
研究チームは前回と同じ調査船…
ナゾロジー実は生物学的な謎「繁殖できないおばあちゃんはなぜ存在するのか?」 - ナゾロジー
私たちにとっておばあちゃんは身近な存在です。
しかし、ほとんどの哺乳類にはおばあちゃんにあたる存在がいません。
それもそのはず、生き物のあらゆる行動や生活様式は、自分の子孫を残すことに直結しており、子孫を残す能力を失ったおばあちゃんはふつう進化しないはずです。
そのため、「なぜ、私たちヒトにはおばあちゃんがいるのか?」という問いは長年にわたり学者たちを悩ませてきました。
ただ我々ヒトと同じく、イルカやクジラの一部にも繁殖能力を失ったおばあちゃんがいることが知られています。
こうした疑問について、イギリスのエクセター大学(University of Exeter)のエリス氏(Samuel El…
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地球の海が暗く「サングラス化」し中まで光が届かなくなりつつあると判明 - ナゾロジー
イギリスのプリマス大学(UoP)で行われた研究によって、過去20年間で地球の海の21%が“サングラスを掛けた”かのように暗くなり、太陽光と月光が届く「フォトゾーン」が最大100メートルも浅く縮小していることが判明したと発表。
これは、海の「明るい層」が失われつつあることを意味し、その変化の規模は想像を超えています。
科学者たちはこのままでは地球上でも最大規模の「生き物のすみか」が失われかねないと警鐘を鳴らしています。
海の光景が暗く変わりゆくこの現象は、海洋生態系はもちろん、私たち人間の生活にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
しかしいったい何が原因で地球の海は暗くなりつつあるのでしょう…
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若い頃「交尾ごっこ」で遊んでいたイルカほど将来リア充になる! - ナゾロジー
近年の日本では少子化が問題になっていますが、経済的な問題以外に、異性との付き合い方がよくわからない、魅力を感じないという意見もよく耳にします。
こういう話を聞くと、「若いうちにたくさん遊んでおけ」と言う意見にも納得感があります。
さらに、この考え方は生物学の世界に目を向けてみると人間以外にも適用出ることがわかってきます。
イルカのオスは、若い頃に他者と関わる「社会的な遊び」に多くの時間を費やします。
西オーストラリアのシャーク湾を拠点とする国際チーム「Shark Bay Dolphin Research」のホルム氏たちの研究によると、若い頃によく遊んだイルカのオスほど、大人になってからより多…
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西オーストラリア沖の深海1500mで「新種のタコ」を発見! - ナゾロジー
2022年、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の調査船が、西オーストラリア沖に広がる深海の峡谷を調査していたときのこと。
水深およそ1500メートルの暗黒の世界で、これまで誰にも知られていなかった、奇妙で美しいタコが姿を現しました。
その後、科学的に新種であるかどうか慎重に調査を続け、今回ついに未記載の新種であることが確認されたのです。
新種のタコは「オピストテウティス・カルナーヴォネンシス(Opisthoteuthis carnarvonensis)」と命名されています。
どんな姿をしたタコなのでしょうか?
研究の詳細は2025年5月号の科学雑誌『Australian Jou…
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シャチの社会にはオス若衆の争いを抑止する大ババ様がいた! - ナゾロジー
シャチ社会において、大ババ様の権力は偉大なようです。
海の頂点捕食者であるシャチは、サメでさえ近づきもできませんが、同種間の争いで体に傷を負うことがあります。
しかし英エクセター大学(University of Exeter)、ヨーク大学(University of York)の研究で、閉経後の年老いたメスがリーダーとして君臨するグループでは、オスの傷痕が大幅に少ないことが判明したのです。
大ババ様が目を光らせている内は、若い衆もケンカができないのかもしれません。
研究の詳細は、2023年7月20日付で科学雑誌『Current Biology』に掲載されています。
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閉経後の…
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「ナイロンの釣り糸」が海で生分解することを発見:実は急速に溶けていた - ナゾロジー
「“絶対に分解しない”と信じられてきたナイロン製の釣り糸の一部が、海水中ではまさかの速さで分解していた」——そんな衝撃的な発見が、今、世界の研究者たちをざわつかせています。
釣り糸や漁網など、海に漂う使い捨て漁具(ゴーストギア)は、ウミガメや海鳥が絡まって命を落とす原因になるだけでなく、細かく砕けてマイクロプラスチック汚染を広げる厄介な存在でした。
しかも、これらの素材で主流となっているナイロンは、教科書的に「海ではほとんど分解しない」と考えられていたのです。
ところが今回、日本の東京大学(UTokyo)で行われた研究によって、実際の海で釣り糸をテストしたところ、なんと一部の市販されているナ…
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ジンベエザメ、6年間「寄生生物を採取した研究者」を掃除魚だと思い込む - ナゾロジー
ジンベエザメは研究者のやりたいことを理解して、協力的になれるようです。
西オーストラリア大学(UWA)の海洋生物学者らは過去6年にわたり、同国沿岸に暮らすジンベエザメ72匹の皮膚から寄生生物を採取する調査を続けてきました。
その結果、ダイバーがお馴染みの採取器具を持って近づくだけで、ジンベエザメたちは泳ぐスピードを遅くしたり、完全に止まってくれるようになったのです。
寄生生物の除去はジンベエザメにとっても有益なので、研究者は「彼らが私たちをデカい掃除魚だと思っているのでしょう」と話す。
研究の詳細は、2023年5月14日付で科学雑誌『Fishes』に掲載されています。
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6年にわた…
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