ネズミの尻尾はなぜ気持ち悪いのか?「ネズミの尻尾」の科学
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ネコ、イヌ、キツネ、ウサギ、私たちの身の回りにいる動物の尻尾は、どれもフサフサして魅力に満ちています。 そのため多くの文化において、動物の尻尾は人々を幸福にする効果があると信じられています。 たとえばキツネの尻尾やウサギの尻尾が幸運を招くアイテムとして古くから人気があります。 また日本のネコにみられるかぎ状の尻尾も、幸福をもたらしてくれると言われています。 しかしネズミの尻尾については、そのような話は聞きません。 ネズミの尻尾の需要もほとんどなく、動物や植物、鉱石や化石に至るまで、あらゆる天然資源を原料とする古代漢方においても、ネズミの尻尾は薬の材料としてみなされてはいません。 そればかりか…
856回ヘビの毒を注射した男のハイパー抗体から「猛毒19種から保護する抗毒素」が誕生!【ヘビ毒の万能薬へ】
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自分の体にヘビの毒を856回も注射するーーそんな狂気の行動が、世界中の命を救うかもしれません。 信じがたいこの話は、実際にアメリカで行われた最先端の免疫学研究に基づいています。 バイオ医薬企業Centivax社の研究チームは、「世界で最も危険なヘビ毒19種に効く広域解毒カクテル」を開発中だと報告しました。 すでにマウス実験ではその成果が出ており、年間10万人の命を奪うとされる毒ヘビ咬傷に対して画期的な治療法として注目されています。 狂気の行動から「ヘビ毒の万能薬」が生まれようとしているのです。 この成果は、2025年5月2日付の科学誌『Cell』に掲載されました。 目次 ヘビ毒を856…
自分の盲腸を自分で切除手術した「ソ連の外科医ロゴゾフ」
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漫画『ブラック・ジャック』には、主人公のブラック・ジャックが手術代に吊るした鏡を見ながら、自らの体を手術するシーンがあります。 創作上のトンデモ設定のように思えますが、実はセルフ手術をやってのけた医者は本当に存在します。 その人物は、旧ソ連の外科医レオニード・ロゴゾフ(Leonid Rogozov、1934〜2000)です。 ロゴゾフは当時27歳だった1961年に、急性虫垂炎(いわゆる盲腸)の切除手術をやってのけたことが記録されています。 しかしなぜ彼は自ら手術しなければならなかったのでしょうか? 目次 なぜセルフ手術をする羽目になった?2時間におよぶ大手術の行方は…? なぜセルフ手術…
次のワクチン接種は「右と左」どちらの腕で受けるのが良い?
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ワクチン接種で腕を差し出す時、ふと疑問に感じるかもしれません。 「右腕と左腕、どっちがいいのだろう?」 利き腕が痛むのを避けるために、反対の腕が選ばれることもあるでしょう。 でも実は、「どちらの腕に打つか」が、免疫の働きに影響を与えるかもしれないという研究結果があります。 オーストラリアのニューサウスウェールズ大学(UNSW)の研究チームは、2回目のワクチンの接種部位が免疫の応答に違いをもたらすことを明らかにしています。 研究の詳細は、2025年4月28日付の『Cell』誌に掲載されました。 目次 ワクチン接種する腕は右と左どっちがいいの?なぜ「同じ腕」にワクチン接種すると良いのか? …
大酒飲みサルの脳遺伝子改造で「断酒」させることに成功!
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お酒がやめられないなら、脳を改造すればいいようです。 米国のオレゴン健康科学大学(OHSU)で行われた研究によって、お酒を大量に飲む習慣を持ったサルの脳細胞の遺伝子を改変したところ、好きだったお酒をほとんど飲まなくなることが示されました。 アルコール依存症のサルたちは脳内の快楽物質「ドーパミン」が少なくなっており、新たにドーパミンを得るために、常にお酒を必要とする中毒になっています。 しかし脳細胞の遺伝子改変によって脳内でドーパミンが過剰生産されるようにしたところ、サルたちはお酒に対する興味を失い、水のほうを好んで飲むようになりました。 研究者たちは命にかかわる重篤なアルコール患者に対して、…