4月8日、 トランプ米大統領は国内の石炭増産を促す大統領令に署名した。写真は署名を前にホワイトハウスでスピーチするトランプ氏(2025年 ロイター/Nathan Howard) - トランプ米大統領は8日、国内の石炭増産を促す大統領令に署名した。大統領復帰以来、米国の化石燃料生産拡大やエネルギー・環境関連規制の緩和ないし撤廃を推進する取り組みの一環だ。米国の電源構成で石炭火力発電が占める比率は2000年の50%から20%弱に低下している。掘削技術の発達でよりクリーンな天然ガスの生産が増加したほか、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの普及が理由だ。一方米国内では、人工知能(AI)向けデータセンターの建設ラッシュなどで電力需要も急拡大している。こうした中でトランプ氏はホワイトハウスに招いた炭鉱労働者を前に「われわれは見捨てられた産業を再生させる」と語り、10年前に7万人だった炭鉱労働者が約4万人まで落ち込んだことに触れて「これらの労働者を仕事に復帰させる」と強調した。大統領令には、閉鎖される公算が大きい石炭火力発電を維持する措置が盛り込まれた。またライト・エネルギー長官に対して鉄鋼生産用の石炭を「重要鉱物」に指定するかどうか判断するよう指示。指定されれば、大統領の緊急権限で石炭を増産できる条件が整う。バーガム内務長官には、現在凍結している連邦所有地での新たな炭鉱開発向けリースを解禁するよう指示している。ただ環境保護団体からは、空気を汚して競争力もない石炭火力発電を守るトランプ政権の計画は、過去のエネルギーにこだわり、消費者に余計な電力料金を負担させようとしているなどと強い批判の声が出ている。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tabTimothy reports on energy and environment policy and is based in Washington, D.C. His coverage ranges from the latest in nuclear power, to environment regulations, to U.S. sanctions and geopolitics. He has been a member of three teams in the past two years that have won Reuters best journalism of the year awards. As a cyclist he is happiest outside.
米国のカナダからの原油輸入量が2年ぶりの低水準に落ち込み、米国のネットベースの原油輸入も減少した。写真は米テキサス州のオイルポンプ。2017年5月撮影(2025年 ロイター/Ernest Scheyder) - 米国のカナダからの原油輸入量が2年ぶりの低水準に落ち込み、米国のネットベースの原油輸入も減少した。米エネルギー情報局(EIA)のデータで判明した。トランプ米政権はカナダからの輸入原油に関税を発動している。輸入量が減少したにもかかわらず、米国の原油在庫は先週、予想を上回る増加となった。国内の原油生産量が日量1360万バレルと、過去最高に近い水準を維持したことが背景にある。トランプ大統領は、メキシコとカナダに対して25%の関税を発動したが、その後「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」対象の製品に関しては4月2日まで関税を免除すると表明した。 もっと見る EIAのデータによると、米国のカナダからの原油輸入量は、3月14日までの1週間で日量54万1000バレル減の310万バレルと、2023年3月以来の低水準だった。米国のネットベースの原油輸入量は日量144万バレル減の74万1000バレルで、23年10月以来の低水準。私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tabA New-York-based correspondent covering the U.S. crude market and member of the energy team since 2018 covering the oil and fuel markets as well as federal policy around renewable fuels.