近年、「ありのままの自分でいよう」「自分らしく生きよう」といったメッセージを、SNSや企業広告、自己啓発本などでよく目にします。 職場でも「自分の個性を大切にしてほしい」「本音で語ろう」といった言葉が使われ、“自分らしさ”こそが人間の価値であり、幸せや成功のカギだとされる雰囲気があります。 では、「ありのままの自分でいる」ことは全面的に正しいのでしょうか? この問いに鋭く切り込んだのが、ビジネス心理学者で、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンとコロンビア大学の教授でもあるトマス・チャモロ=プレミュジック氏です。 彼は、「自分らしさ」に潜む意外な落とし穴と、これからの時代に必要な“より良い自分”…