WorldRX“6冠”の絶対王者が電動での王座防衛を捨て、持続可能燃料採用の“内燃機関”モデルに回帰

 電動化以降の2年間も、最高峰のRX1eクラスでWorldRX世界ラリークロス選手権連覇を達成し、前人未到6回のシリーズチャンピオン獲得記録を持つヨハン・クリストファーソンは、2024年のWorldRX開幕を前に「新たな挑戦」として、持続可能な燃料で駆動する内燃機関(ICE)搭載の『フォルクスワーゲン・ポロKMS 601 RX』にスイッチする。  今季より“Battle of Technologies(バトル・オブ・テクノロジーズ)”と銘打ち、新たにサステナブルフューエル採用のICE搭載車と、バッテリーEV(BEV)のRX1eモデルが混走することを認めたWorldRXだが、その新年度に向けここまで電動モデルでシリーズ連覇を達成してきたクリストファーソン・モータースポーツ(KMS)が新たな方針を発表。スウェーデンを拠点とするオーロベイ社を通じて、ハイブリッド技術や燃焼パワートレイン・コンポーネントの世界的企業グループであるホース・パワートレイン・リミテッド社との新しい先駆的パートナーシップを結んだ。

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WorldRX王者KMSが内燃機関モデルの新型VWポロを製作「歴代モデルのなかで最高の“ビースト”に」

 現WorldRX世界ラリークロス選手権王者のクリストファーソン・モータースポーツ(KMS)ことフォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウスは、2024年シーズンに先立ち現在の電動最高峰クラス“RX1e”車両に加え「持続可能な燃料を採用する」内燃機関(ICE)モデルを投入。最大5台体制への拡充を表明していたが、車両製作が完了に近づいた新車に関し「これまでに作った中で最高のもの」と表現し、その完成度に自信を見せている。  新たに“Battle of Technologies”のコンセプトを掲げ、BEVの現行“RX1e”とサステナブル・フューエル採用のICEモデルを混走させることで、参戦台数確保へ門戸を広げる方針を示したFIA国際自動車連盟だが、世界選手権が電動化された過去2年間にわたってダブルタイトルの栄冠を獲得した名門は、この最高峰クラスにICE搭載車を再導入するという新たな課題に直面している。

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