「湾奥メッキは絶滅したらしい……」。そうウワサが流れるほど、今年のメッキは釣れていない。私自身も2回しか釣行していないが、やはり釣れていない。散発的な釣果は耳にするが、毎日来ている常連さんもあまりの貧果に諦めモードだ。しかし、自分の目で確かめなければ納得いかない。●三重県のリアルタイム天気&風波情報(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松田久史) TSURINEWS編集部 2024年11月25日 ショア ソルトルアー 霞ケ浦ふ頭でメッキゲーム10月20日は午前6時に起床。朝食を食べていると、ふと「今日イケるんじゃね?」と頭の中で誰かがささやいた。潮をチェックすると、あと2時間で満潮だ。これは行くしかない。準備を整えて、三重県四日市市の霞ケ浦ふ頭へ到着したのは午前8時すぎだ。これがベストな時間かと問われると違うと言わざるを得ないが、むしろ朝マヅメが終了してしまった厳しい時点から釣りを始める自分をほめてあげたい気分だ。俺はチャレンジャーなんだと自分を奮い立たせ、準備を整え釣り場へ向かう。休日なので仕方がないのだが、ハゼ釣りの釣り人の数が尋常ではない。でもなぜか空いていた実績ポイントに入る。まずはトップウォータープラグからだ。開始直後は水面も穏やかだったが、すぐに風が強くなって、水面を滑るだけの使えないルアーになってしまったので、今度はミノーで挑戦だ。ヒイラギはヒットしたが……(提供:週刊つりニュース中部版APC・松田久史)ヘビーシンキングミノーを四方八方に投げまくり、トゥイッチをかけまくる。しかし何も起こらない。1時間ほど投げ続けるが、時間だけが過ぎていく。ハゼ釣りの人々も釣れないようで、徐々にしびれを切らして帰り始めた。全くの無反応空いたポジションへ移動してみると、少しの場所の違いでも風の影響がない。投げやすくアクションもつけやすい。極楽のようなこの場所で、再びトップウォーターに替えいろいろ試すが、やはり何も起こらない。空きポジションを転々としながら探っていくが何も起こらない。足場が高いので、徐々に下がってきた潮のせいでトップウォータープラグの操作が難しくなってきた。そこでメタルジグにチェンジして広範囲に探ってみる。ジグはジャッカルのチビメタ(タイプ2)7g。遠投してワンピッチで誘ってみる。表層に出る雰囲気ではないので、ボトム中心に探ることにする。しかし何も起こらない。時間はすでに午前10時。2時間たってもノーバイトノーチェイス。「今日イケるんじゃね?」と思ってしまった自分に対して怒りの感情がわいてくることは全くなく、「今日ダメじゃね?」と、あっさり諦めの境地に達した私は帰宅を決断する。「あと3投して釣れなかったら帰ろう」と釣り人あるあるのようなことを思い浮かべた私は、駐車スペースに向かいかけたその足を、これ以上進むと戻れなくなる最後のキャスト可能なスペースで止めた。ラスト3投の奇跡そしてメタルジグをフルキャスト。ボトムまで沈め、アクションをつける。何も起きない。2投目も何も起きない。そしてラスト。「さー終わり終わり」とアクションをつけると、アクション後のフォール中にブルブルッとヒット。この日この時この場所でヒットしたのは、間違いなくメッキだった。チビメタでヒット(提供:週刊つりニュース中部版APC・松田久史)無事キャッチしたのはかわいいサイズのギンガメアジだ。これでかなり満足感を得たのだが、やはりここは欲張ってしまうのが釣り人のサガ。すると細かなベイトが沖で群れているのが見えた。すかさずミノーにチェンジ。フルキャストして少して沈める。そして鬼トゥイッチをかけるとヒット。今度は中層だ。先ほどよりも引きは弱いが、間違いなくメッキ。先ほどよりワンサイズ小ぶりのギンガメアジだ。小ぶりのメッキ(提供:週刊つりニュース中部版APC・松田久史)さらに3匹目のドジョウを狙って、30分延長したがヒットなし。ロッドオフとした。どうにかメッキをキャッチできてホッとした釣行だったが、次回はちゃんとマヅメを外さないように現地に到着することを固く誓う私であった。<週刊つりニュース中部版APC・松田久史/TSURINEWS編>▼この釣り場について 霞ヶ浦埠頭 この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年11月15日号に掲載された記事を再編集したものになります。