3月22日から23日にかけて島根県内で火事が相次いでいます。火事があったのは松江市東忌部町の無職の80代男性が所有する休耕田で、23日午前11時20分ごろ、この男性が刈った草を燃やしていたところ、風にあおられ火が広がり消防に通報しました。火は約1時間半後に消し止められましたが、隣接する50代女性が所有する休耕田と合わせて約3160平方メートルが焼けました。警察によりますと80代の男性が煙を吸って救急搬送されましたが命に別状はないということです。また、邑南町矢上の会社員・小笠原幸雄さん(82)の住宅では、22日午後11時ごろ、小笠原さんが敷地内の枯れ草を燃やそうと火をつけたところ納屋に燃え移り約15平方メートルを全焼しました。小笠原さんにケガはありませんでした。一方、大田市水上町白坏の無職・石谷訓啓さん(50)の住宅では、22日午後4時ごろ、石谷さんの木造平屋建ての家屋と木造2階建ての納屋合わせて約238平方メートルを全焼したほか隣接する住宅3棟の一部が焼けました。警察によりますと石谷さんは一人暮らしで逃げる途中煙を吸って救急搬送されましたが命に別状はないということです。
郊外で野焼きをすると、都心でもPM2.5が上昇します。 野焼きによるPM2.5の主な成分はレボグルコサンなどの有機炭素です。 星純也ほか「レボグルコサンと放射性炭素同位体比を用いた東京都内の大気有機粒子に対する野焼きの寄与推定」大気環境学会誌 第55巻 第5号(2020) https://www.jstage.jst.go.jp/article/taiki/55/5/55_550506/_pdf/-char/ja おおむね半径10 km以内には田畑の存在しない都心部においても、農業地帯方面からの風向が卓越した日にレボグルコサンの濃度が上昇し、有機炭素の起源として秋季から冬季にバイオマス燃焼の影響を強く受けていることが示された。 (要旨はこちら) 上野広行「東京都における PM2.5 の観測と実態」安全工学 Vol.52 No.6『大気中物質の広域拡散とその影響特集号』、393頁(2013) https://www.jstage.jst.go.jp/article/safety/52/6/52_388/_pdf/-char/ja バイオマス燃焼時に生成されるレボグルコサン濃度は野焼きのシーズンである秋季,冬季に高く,また各地点での濃度変動が同じパターンを示したことから広域的な影響が推察された 。 (要旨はこちら) 都心のPM2.5が8.6μg/m3上昇すると、救急搬送件数が1.2%増加します。 とくに元素状炭素濃度0.8μg/m3上昇に対して0.8%救急搬送件数が増加します。 道川武紘ほか「PM2.5の健康影響は特定成分に由来しているのか?~救急搬送を健康影響指標とした新規疫学知見~ 」Environmental Science & Technology(2022.5.24) https://www.nies.go.jp/whatsnew/20220608/20220608.html 論文URL:https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.est.1c08219 PM2.5の構成成分に着目して救急搬送件数との関連性を分析し、搬送日と前日の平均炭素濃度の上昇にともなって、救急搬送件数が増加することがわかった。