政府の #財政出動 は必ず効果を発揮するとは限らない。政府が企業からたくさん製品やサービスを購入すると、企業は政府を優先することになり、民間向けの製品やサービスを生産するための設備投資を縮小するケースも出てくる。

また、政府支出を拡大するためには財源が必要となるが、通常は国債発行で確保することになる。国債の発行が増えると理論上、金利が上昇するため、企業は銀行からお金を借りにくくなる。結果として民間向けの設備投資が減ってしまうという現象が発生する可能性が高くなる。

さらに企業の景況感も大きく影響する。政府が財政出動を行った分については、確かに企業のプラスになるが、消費者のマインドがあまりにも悲観的で、この先も財布の紐を緩めないと企業が判断していた場合、たとえ政府が支出を増やしても企業は設備投資の増強には踏み切らない。