ベイツ打撃コーチ「天井に当たったことに驚きはなかったね」 ドジャース・大谷翔平投手なら、もはや天井直撃弾も驚かない? 19日に東京ドームで行われたカブスとの開幕第2戦で大谷が放った今季1号について、アーロン・ベイツ打撃コーチは打球が天井に当たっていたことを映像で確認。「東京ドームの天井に直撃した本塁打のYouTube映像を10歳の子どもが見せ合っていた。でも、天井に当たったことに驚きはなかったね。バットの先に当たったが、入ったことに驚きはなかったよ」と平然と語った。【実際の映像】大谷翔平の確信歩きも「失速してフェンスギリギリ」 憶測呼ぶ“天井弾”の軌道 規格外のパワーだ。大谷は2016年11月に侍ジャパンの一員として参加したオランダとの強化試合で、天井の隙間に吸い込まれる仰天の二塁打を放っている。当時、米メディアにも報じられた驚異のパワーは、米球界でも“伝説”に。ベイツ打撃コーチも「そんな前のことだったとは知らなかったけど、当時、話題になったことは知っているよ」と振り返った。 昨季は54本塁打を放ち、2年連続で本塁打王に輝いた。昨年11月に左肩を手術したが、キャンプ中からその影響を全く感じさせない。ベイツ打撃コーチは「ショウヘイはグレートなパワーを持っている。状態もいいし、練習も一生懸命。メンタル面やフォームの状態はいいし、とてつもないパワーも持ち合わせている」と太鼓判を押した。 チームは東京シリーズで2連勝スタート。「2試合とも打線が機能して、いい試合ができたと思う。選手個人の活躍というよりチームで勝てたことが大きい」とベイツ打撃コーチは振り返った。原因不明の体調不良となっているベッツが米国開幕となる27日(同28日)のタイガース戦出場は厳しいが、大谷をはじめとしたチーム力でカバーしたいところだ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
ベイツ打撃コーチ「天井に当たったことに驚きはなかったね」 ドジャース・大谷翔平投手なら、もはや天井直撃弾も驚かない? 19日に東京ドームで行われたカブスとの開幕第2戦で大谷が放った今季1号について、アーロン・ベイツ打撃コーチは打球が天井に当たっていたことを映像で確認。「東京ドームの天井に直撃した本塁打のYouTube映像を10歳の子どもが見せ合っていた。でも、天井に当たったことに驚きはなかったね。バットの先に当たったが、入ったことに驚きはなかったよ」と平然と語った。【実際の映像】大谷翔平の確信歩きも「失速してフェンスギリギリ」 憶測呼ぶ“天井弾”の軌道 規格外のパワーだ。大谷は2016年11月に侍ジャパンの一員として参加したオランダとの強化試合で、天井の隙間に吸い込まれる仰天の二塁打を放っている。当時、米メディアにも報じられた驚異のパワーは、米球界でも“伝説”に。ベイツ打撃コーチも「そんな前のことだったとは知らなかったけど、当時、話題になったことは知っているよ」と振り返った。 昨季は54本塁打を放ち、2年連続で本塁打王に輝いた。昨年11月に左肩を手術したが、キャンプ中からその影響を全く感じさせない。ベイツ打撃コーチは「ショウヘイはグレートなパワーを持っている。状態もいいし、練習も一生懸命。メンタル面やフォームの状態はいいし、とてつもないパワーも持ち合わせている」と太鼓判を押した。 チームは東京シリーズで2連勝スタート。「2試合とも打線が機能して、いい試合ができたと思う。選手個人の活躍というよりチームで勝てたことが大きい」とベイツ打撃コーチは振り返った。原因不明の体調不良となっているベッツが米国開幕となる27日(同28日)のタイガース戦出場は厳しいが、大谷をはじめとしたチーム力でカバーしたいところだ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
「最も大事なのはシーズン終盤に、彼に投げてもらうこと」 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は9日(日本時間10日)、アリゾナ州グレンデールで行われたアスレチックスとのオープン戦後に報道陣の取材に応じた。スプリングトレーニング中の投手調整を中断した大谷翔平投手について言及した。「肩肘両方の状態を考慮した。試合に出場することで強度が増している状況。彼は肩の手術を受けたから」 昨年11月に左肩手術を受けた大谷だが、スプリングトレーニングでは投打ともに順調に調整。しかし、走塁面で左手をつかない新たなスライディングに挑戦するなど、打者だけでも体の負担は大きかった。そこで投手調整を一旦ストップ。壁当て、キャッチボールこそ継続して行っているものの、5月頃と見込まれていた投手復帰計画も白紙に戻すことになった。「投手としてスローイングやブルペンで調整を行っているが、それも軽く見てはいけない。なので、その部分(投手調整)をスローダウンさせる決断がスマートだと感じた」 では、実際にどこで戻ってきてもらうのがベストなのか。ドジャースは2013年から12年連続ポストシーズン進出中。10月が本当の戦いで、何より今季は今世紀初のワールドシリーズ連覇がかかっている。「私たちは常々言ってきたが、私たちの目標はシーズン中盤、そして最も大事なのはシーズン終盤に、彼に投げてもらうことだ。その方針は変わっていない」 大谷は当初、開幕からの二刀流復帰を目指していた。説得するのは容易ではなかったという。ロバーツ監督は「簡単ではなかった。アスリートの大半は出場したいと思うだろう。アスリートは全員自分がスーパーマンだと思っているだろうが、実際に彼はスーパーマンに一番近い存在だ」と話した。「彼はスタッフを信用していると思う。(休ませることは)ショウヘイにとってベストのことだ。私たちも彼を信用しているし、彼もこれは一心同体だということも理解している」 ブルペン再開など具体的なスケジュールは未定のままだが、10月のポストシーズンまでを見据え、投手・大谷の復帰計画を練っていく。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
大谷はキャンプ4度目のブルペンで30球「早く調整が進んでいる」 ドジャースの大谷翔平投手は25日(日本時間26日)、アリゾナ州グレンデールでキャンプ4度目のブルペン入り。ツーシーム、カットボールを交ぜながらも、フォーシームを中心に30球を投げた。デーブ・ロバーツ監督は「早く調整が進んでいることは非常に驚きだ」と、仕上がりの早さに驚きを隠そうとしなかった。 大谷はブルペンで最速95マイル(約152.9キロ)を記録するなど順調に調整を進めている。昨年11月に左肩を手術。オープン戦での登板はなく、投手復帰は5月頃と見込まれている。「踏まないといけないプロセスが我々にはまだある。ショウヘイはあらゆることに対して、とても気にかけている。投手として、彼はシーズンの長さを理解している」とロバーツ監督。手術明け1年目の今季はイニング数、投球数に制限がかかる。チームは変わらずにポストシーズンの10月を見据えて起用する方針だ。 打者としては28日(同3月1日)のエンゼルスとのオープン戦にも出場する見込み。「試合に出場する時は近いと思っている。とても近いね」。ロバーツ監督は期待を込めた。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
約50人の報道陣が集まった取材対応「自分の中で常に変化を求めたい」 常に進化を――。ドジャース・大谷翔平投手は野球人の真髄を見せた。約50人のメディア関係者が集結した10分間の取材対応。「なぜノーワインドアップに変えたか?」。米記者から問われ、言葉を選びながら答えた。「常にそうですけど、変化を求めていきたいなと思っているので。メジャーに来てからはセットで投げていますけど、自分の中で常に変化を求めたいなと思っている。その中の一つかなと思います」 2年ぶりの二刀流復活の期待がかかる。だが、決して“現状維持”で戻るつもりはない。ノーワインドアップ自体はNPB時代の2013年に投げていたが、当時は制球が安定しなかった。翌2014年からセットポジションから投球。課題だった与四球率(BB/9)は2013年から4.82→3.30→2.58と年を追うごとに良くなり、2018年のメジャー移籍後はセットポジションが始動スタイルとなった。 セットポジションに比べ、ノーワインドアップは体のひねりを使える分、一般的には球速が速くなる。そして、ピッチクロックの対策にもなる。無走者の際には「15秒」、走者ありで「18秒」で投球動作を始める必要があり、左足を引いてから一呼吸を置けるノーワインドアップは、体への負担軽減になる。「多少はもちろんあります。余分に時間が取れる」。 ノーワインドアップをシーズン中も継続するのか。投手復帰が見込まれる5月頃までは、まだ時間はある。「今のところはその予定では考えていますけど、また強度が上がった時にどういう反応が来るのかによって決めたいなと思います」。先発投手はチームの勝敗に直結する。それだけに、慎重な姿勢は崩さなかった。 オープン戦での登板はなく、レギュラーシーズンに入ってからマイナー戦で実戦登板する予定はない。いわば“ぶっつけ本番”での投手復帰となる。「ブルペンもライブBPも試合も、フィーリングが一番大事だと思っている。やるべきことをしっかりこなしていければ、良いスケジュール通りのプランで投げられるんじゃないかなと思っています」。自問自答を繰り返し、投手復帰への準備を進めていく。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
約50人の報道陣が集まった取材対応「自分の中で常に変化を求めたい」 常に進化を――。ドジャース・大谷翔平投手は野球人の真髄を見せた。約50人のメディア関係者が集結した10分間の取材対応。「なぜノーワインドアップに変えたか?」。米記者から問われ、言葉を選びながら答えた。「常にそうですけど、変化を求めていきたいなと思っているので。メジャーに来てからはセットで投げていますけど、自分の中で常に変化を求めたいなと思っている。その中の一つかなと思います」 2年ぶりの二刀流復活の期待がかかる。だが、決して“現状維持”で戻るつもりはない。ノーワインドアップ自体はNPB時代の2013年に投げていたが、当時は制球が安定しなかった。翌2014年からセットポジションから投球。課題だった与四球率(BB/9)は2013年から4.82→3.30→2.58と年を追うごとに良くなり、2018年のメジャー移籍後はセットポジションが始動スタイルとなった。 セットポジションに比べ、ノーワインドアップは体のひねりを使える分、一般的には球速が速くなる。そして、ピッチクロックの対策にもなる。無走者の際には「15秒」、走者ありで「18秒」で投球動作を始める必要があり、左足を引いてから一呼吸を置けるノーワインドアップは、体への負担軽減になる。「多少はもちろんあります。余分に時間が取れる」。 ノーワインドアップをシーズン中も継続するのか。投手復帰が見込まれる5月頃までは、まだ時間はある。「今のところはその予定では考えていますけど、また強度が上がった時にどういう反応が来るのかによって決めたいなと思います」。先発投手はチームの勝敗に直結する。それだけに、慎重な姿勢は崩さなかった。 オープン戦での登板はなく、レギュラーシーズンに入ってからマイナー戦で実戦登板する予定はない。いわば“ぶっつけ本番”での投手復帰となる。「ブルペンもライブBPも試合も、フィーリングが一番大事だと思っている。やるべきことをしっかりこなしていければ、良いスケジュール通りのプランで投げられるんじゃないかなと思っています」。自問自答を繰り返し、投手復帰への準備を進めていく。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
Dバックス・ロブロ監督「打者に入るショウヘイを見るのは大嫌いです」 ドジャースの大谷翔平投手は今季2年ぶりの二刀流復活を目指している。移籍1年目の昨季は54本塁打&59盗塁で3度目のMVPを獲得。ライバルチームにとっては打者だけでも脅威なのは間違いないが、敵将たちはどう見ているのか。18日(日本時間19日)にアリゾナ州フェニックスで行われたメディアデーに参加したドジャースと同地区の監督たちに聞いた。 まずはダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督だ。「投手・大谷と打者・大谷はどちらが嫌か?」。記者の問いかけに、ヤクルトでのプレー経験を持つ59歳は迷わずに切り出した。「打席に入るショウヘイを見るのは大嫌いです。打者としての彼の方が嫌です」 打者・大谷は昨季のダイヤモンドバックス戦で打率.306、3本塁打、7打点。OPS.926と打ち込まれた。一方、投手ではエンゼルス時代の2021年6月11日(同12日)に5回5安打2失点で勝ち負けつかず。その1試合しか登板していない。「理由は、打者としてのショウヘイしか今は知らないから」と話したが、こうも言った。「ボールは超一流だと思う。目を見張る速球、目を見張る変化球。だから、我々は、どれだけ健康な状態なのかを見たくて仕方がない。とても努力しているのを知っているからね」 ダイヤモンドバックスは、このオフに2021年サイ・ヤング賞コービン・バーンズを獲得。今季の地区優勝争いでは、ドジャースの一番の難敵になると見られている。まずは投手・大谷とのバトルを心待ちにしているようだ。 続いては、昨年のポストシーズンでドジャースを最も苦しめたパドレスのマイク・シルト監督。打者・大谷は昨季のパドレス戦で打率.326、1本塁打、7打点。一発こそ最小限に抑えたが、それでもOPS.922と打たれた。「どちらというのはないね。投手としてのオオタニはあまり見たことがないので、一般的な比較ができない。でも、投打で良い選手であることは明らかだ」。二刀流選手として要注意マークを付けた。 ナ・リーグ西地区の覇権を争う両監督。投手・大谷を攻略し、打者・大谷を封じ込めることは1つのテーマとなるが、両監督とも実は大谷の二刀流復活を心待ちにしている。 シルト監督「時代を代表する、いや、複数の時代を代表する才能だ。投打で彼ができることができた選手はいない。かなり特別なことだ。これは野球にとって良いこと。投手復帰は良いことだ。健康な状態で戻ってきてくれたことが嬉しい。投手として戻ってきてくれて、そして我々が投打両方で競い合うことができて本当は嬉しいんだ」 ロブロ監督「特別な才能があるし、特別な選手だ。あんなにハイレベルで二刀流ができることは、驚きに近い。打席とマウンドでね。私は憧れているんだ。だが、彼と戦わないといけないので、その点では少し違ってくる。我々にとって最善策を見つけ出すが、まずは彼が健康な状態で戻ってきてくれて嬉しいんだよ」 二刀流として奮闘する大谷には、ライバルチームの両監督とも畏敬の念を抱いている。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
「投手・オオタニに興味や興奮は?」 ベッツは米メディアの質問を一蹴した ちょっとイライラしているようだった。ドジャースのムーキー・ベッツ内野手だ。約20人による囲み取材。「投手・オオタニに興味や興奮といった感情はあるか?」。米メディアからぶつけられた大谷翔平の二刀流復活に関する質問。チームリーダーは大きな目をギロリと見開いた。「ショウヘイがショウヘイのような活躍をしてくれることは分かっている。でも、自分には自分の仕事がある。チームメートがやっていることにあまりエネルギーを注ぐことはできない。自分のことに集中しなきゃいけない」 ベッツは今季から再び遊撃手に転向する。自主トレ期間中からミゲル・ロハスとともに遊撃の位置でノックを受け、守備力向上に力を注いでいる。決して大谷と不仲ではないし、お互いがリスペクトし合う間柄だが、“もう大谷のことは聞かないでくれ”――。そう言わんばかりの口調だった。 2024年、チームは4年ぶりにワールドシリーズ制覇した。このオフ、2度のサイ・ヤング賞左腕ブレイク・スネルに始まり、4番のテオスカー・ヘルナンデスとの再契約、守護神候補のタナー・スコット、そして佐々木朗希……。補強戦線でも圧倒的な“勝ち組”となった。 下馬評では2025年もワールドシリーズ制覇の筆頭候補。シーズン116勝のメジャー記録更新も期待されるシーズンだ。だが、やっている方は必死のパッチだ。「ワールドシリーズ制覇は一度でも難しいこと。連覇することをずっと考えているようではダメだ。シーズン1試合目が控えているのだから、まずはスプリングトレーニングをやり切ること。ワールドシリーズ連覇する話ばかりしてもダメだ」「(MLB最多116勝は)全く頭にないね。1試合も戦っていないんだ。まずは初戦。シーズンが始まってもいないのに、ワールドシリーズの話なんてできないね」 今年もドジャースが勝つ、いや勝って当たり前だ――。そんな周囲の浮かれ気分を一蹴するかのように言い切った。 野手組が加わる全体キャンプは15日(日本時間16日)からだが、ベッツをはじめ、フレディ・フリーマン、マックス・マンシーら多くの主力野手がキャンプ地で自主トレ。すでに今季へスタートを切っている。「去年ワールドシリーズを制覇できたのは、毎日その話をしていたからではなく、与えられた課題について話し合っていたからだ。それを続けてないといけないし、最終的な目標を気を取られてはいけない。もちろん最終的な目標はあるけど、手順を踏まないといけない」 3度のワールドシリーズ制覇を経験した男の言葉にはズシッとした重みがあった。【実際の動画】大谷関連の質問に「No」 米記者の質問に淡々と答えるベッツ
法廷で用意したメモを“ボー読み”「ミスター・オオタニには申し訳なく思っている」 ここまで人間は変わるものか。銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告は6日(日本時間7日)、カリフォルニア州の連邦地裁で禁錮4年9か月を言い渡された。量刑の言い渡し前にはジョン・ホルコム判事から発言を促され、用意したメモ書きを“ボー読み”。「ミスター・オオタニには本当に申し訳なく思っている。結果を受け入れる覚悟は出来ている」。40分前に到着した法廷ではずっと前を向いたままで感情を読み取ることは出来なかった。まるで血が通ってないかのようだった。【PR】イチローが25年前から愛用 「100%の力を発揮する」ために選んだCW-Xの機能性ウェア いつからこんな人間になったか。「ん?」と首を傾げたくなったのは2021年オフ。大谷翔平が9勝&46本塁打と二刀流で躍動し、初めてMVPに輝いた年。当時の水原通訳にシーズン中から取材依頼を出していた。大谷事務所からもOKをもらい、あとはインタビュー日の設定。「インタビューですが、今日とかどうですか? 急なので難しそうでしたら後日でも大丈夫です」とメッセージがあった。 その日は別件の取材があり、数日後に設定したが、その日は何度電話しても繋がらない。1時間おきに3、4回にわたって入電したが、全く電話に出なかった。今思えば、違法賭博にのめり込んでいた時期と合致する。メディア関係者や古巣・日本ハムの関係者間でも「一平は全く電話に出ない」は有名だったが、同じくインタビュー依頼をした2022年オフも同じ。インタビュー設定日に数回に渡って連絡を入れたが、折り返しは全くなかった。 何か気に障るようなことをしたか――。ただ、日頃の現場では普通にコミュニケーションを取る間柄だ。喫煙所で日本ハム通訳時代の裏話、何より間近で見る大谷の凄さを力説していた。徐々に喫煙所でのトークも減り、水原通訳は電話をするばかりに。その時は「大谷を支えるのは大変なんだろうな」と思っていたが、今思えば、違法賭博に手を染めていたということだろう。 記者が最初に人間・水原一平を知ったのは、日本ハム通訳だった2015年。ナイターの西武戦後、立川市内の焼肉屋で卓を囲んだ。物静かな男で選手との会話にはほとんど入らなかったが、外国人選手から愛される気配り。「どうぞ食べてください」。牛タン、カルビの焼き加減は完璧で、さすが料理人を父に持つ男だと思ったものだ。 深夜3時までの会食にも嫌な顔一つしなかったと記憶している。翌日には「昨日はありがとうございました」。メディア関係者にも頭を下げていたのも印象的だった。日頃からメディア関係者へのサービス精神も。「ちょっとレアードを取材させて欲しいんだけど」。わざわざロッカーで助っ人のコメントを聞いてきてくれた。そんな心優しい「一平ちゃん」だったのに……。 水原被告には大谷への賠償金として1700万ドル(約26億円)もの支払いが言い渡された。余談ではあるが、2022年に本の執筆依頼が来ていることを水原被告に伝えたが、「僕は翔平を陰から支えたいので。翔平に迷惑をかけたくない」と即却下された。その時とは明らかに立場も違う。巨額の賠償金をどうやって支払っていくのだろうか。 【実際の画像】文面から伝わる心優しい水原通訳が…携帯に残る生々しいメールのやりとり