ヤスデ毒はアリを混乱させる一方人間の痛みを癒す可能性を秘めている
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アメリカのバージニア工科大学(Virginia Tech)で行われた研究によって、森にひっそりと暮らすヤスデが分泌する毒の中から、敵であるアリの動きを停止させ、一時的に混乱させる特殊な化学物質が発見されました。 さらに興味深いことに、この毒物質は人間の神経細胞に存在する「シグマ1受容体」と呼ばれるタンパク質にも作用し、慢性的な痛みや神経疾患の治療薬として役立つ可能性を秘めているというのです。 しかしなぜ同じ毒がこうも異なる効果を発揮するのでしょうか? 研究内容の詳細は2025年7月17日に『Journal of the American Chemical Society』にて発表されました。…
ナノ化「ミノキシジル」で効率的に浸透!発毛効果を早める!
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薄毛は多くの男性が抱える悩みです。 抜け毛が気になり始めたら、市販の育毛剤を試してみる人も多いでしょう。 しかし、残念ながら誰もがすぐに効果を実感できるわけではありません。 そんな中、大正製薬株式会社ち近畿大学の研究チームが、従来のミノキシジルよりも迅速な発毛効果が期待できる「ナノ化ミノキシジル」を開発しました。 研究の詳細は、2025年6月2日付で、近畿大学のプレスリリースにて発表されました。 また研究の一部は、2024年12月14日付の『Biological and Pharmaceutical Bulletin』誌に掲載されています。 目次 薄毛に効く「ミノキシジル」をナノ化ナノ…
睡眠時無呼吸治療薬AD109が大規模臨床試験で驚きの効果:寝る前1錠で無呼吸発作が55%減
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アメリカのピッツバーグ大学メディカルセンター(UPMC)を中心とする多施設共同研究によって、寝る前にたった1錠飲むだけで舌や喉の筋肉の張力を高め、睡眠時無呼吸症候群の発作を投与前ベースライン比で平均約55%も抑え込めるという驚きの結果が示されました。 この経口薬は睡眠中に上気道の筋肉を活性化して気道を保つしくみで、これまで就寝時にマスクとホースを装着して空気を送り込むCPAP療法(専用マスク)に頼るしかなかった患者にとって、より手軽な選択肢になり得ます。 マスクのわずらわしさから治療を途中で断念する人は少なくありませんが、果たしてこの“飲み薬”は救世主となるのでしょうか? 第2相(4週)の結…
人間の血を蚊に対してだけ毒にする!マラリア対策のゲームチェンジャーが登場
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「蚊に刺されるだけで、蚊が死ぬ世界が来たらいいのに」と思ったことはありませんか? 実はその“夢のような現象”を、科学者たちがすでに現実のものにしつつあるのです。 2025年3月26日、英リバプール熱帯医学学校(Liverpool School of Tropical Medicine)を中心とする国際研究チームが、 学術誌『Science Translational Medicine』にて画期的な研究成果を発表しました。 その内容は、希少病治療薬「ニチシノン(Nitisinone)」を服用した人間の血液が、蚊にとっての毒になるというもの。 この薬を飲んだ人の血を吸った蚊は、若かろうが老いてい…
ジェネリック医薬品の闇:研究が示す衝撃的結果
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近年、「ジェネリック医薬品なら、先発薬と同じ成分だからどれを使っても大差ない」とよく言われてきましたが、オハイオ州立大学による研究によって、そうとは限らない可能性が浮かび上がりました。 同じ成分・用量であっても、製造国によって重篤な副作用の報告数に大きな差が見られるというのです。 たとえばインド製のジェネリック薬は、アメリカ製のものに比べて入院や障害、死亡などの重篤な副作用が約54%増えるという結果が示されています。 「値段が安いけれど効果は同じ」というイメージの強いジェネリック薬が、実際は製造環境や検査体制などの違いで安全性に差が出ることがある—そんな衝撃的な発見は、多くの人にとって意外な…
皮膚が青色に変わっていく奇病「銀皮症」とは? 世界一有名な「ブルーマン」の写真も
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ランプの精ジーニーやアバター、X-MENのミスティークなど、フィクション作品では青い肌を持つキャラクターが登場します。 しかしこれは何もフィクションに限った話ではありません。 世界では実際に、全身の皮膚が青色に変色してしまった人々の症例がいくつも報告されているのです。 これは医学的に「銀皮症(ぎんぴしょう)」と呼ばれています。 では、銀皮症とは何が原因で発症する病気なのでしょう? また銀皮症は命に関わることなのでしょうか? 目次 どうして皮膚が青色になるの?世界一有名な「青い肌」を持つ男性 どうして皮膚が青色になるの? 銀皮症は名前にもある通り、「銀」によって引き起こされる体の色素増強…