選択の重量
汝には残酷に見えるかも知れぬが、
その選択が真の救いとならん。
https://note.com/deadly_poison_0/n/nf635a690e7a3
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選択の重量|Deadly_Poison
西新宿の空は、今日も分厚い雲に覆われている。僕、柏木翔太(かしわぎ しょうた)、26歳。IT企業の末席で、モニターに映る数字と記号の羅列を追いかける毎日だ。 休憩時間にスマホを開けば、SNSのタイムラインにはカラフルなランチや旅行の写真に混じって、やけに熱量の高い言葉が流れてくる。「生きてるだけで丸儲け」「死ぬな、生きろ」。誰かが電車の遅延に悪態をつくように、誰かが命の尊さを説く。僕はそれを、遠い国のニュースのように眺めていた。死なんて、自分とは無関係な、ドラマの中の出来事だ。 「翔太、また難しい顔して」。 背後から、春の陽だまりのような声がした。嫁の美咲(みさき)だ。同じ会社