#20230516wec 週刊エコノミスト

米銀破綻の余波
SNS発の危機が常態化へ 米国債の信用低下は必至
滝澤伯文(シカゴ在住ストラテジスト)

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冷戦後に成人したミレニアル世代が、今やハイテク産業や金融機関で中枢を占めるようになった。SVBのグレゴリー・ベッカー最高経営責任者も、SVBが破綻した当日( #20230310d )までサンフランシスコ連銀の理事だった。

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米国はリーマン・ショックにおいて、「大きすぎて潰せない」を理由に、問題を起こした大手金融機関を公的資金を資本注入して救った。救済された金融機関の多くの経営トップはそのまま残った。

「リスクは社会に、利益は自分に」を地で行くようなプルトクラシー(富裕層による収奪体制)に対する米国民の怒りが、トランプ大統領の誕生につながった。

#20230425wec 週刊エコノミスト
新世界秩序
米国なき世界秩序の序章の始まり 中露・サウジ・イランとの資源戦争
福富満久(一橋大学大学院教授)

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#20230310d イランとサウジアラビアは、中国北京での4日間にわたる非公開協議を経て国交回復に関する合意を発表した。なぜ中国は複雑に絡み合う中東の根深い問題に介入したのか。

それは中国のパワーと影響力を世界に見せつけ、米国の世界的な存在感の低下を知らしめるためだ。中国は、そのためにやるべきことが3つある。

①経済成長のための石油資源の確保
②取引通貨として中国人民元の存在を高めること
③その元と引き換えに軍需産品を輸出して軍事的にも従属させていくこと

これはまさに米国が冷戦下に置いて、覇権を握るために行ってきた政策と軌を一にする。中国は、一帯一路政策によりユーラシアの覇者として君臨するべく動いている。