> 上野は、「事実は小説よりも奇なり、というが、あまりにも話ができすぎているので、私が作り話を書いているのでは、と思われないか心配だ」と話していた。また「一メートルでもよい、想像の羽を伸ばしたいと思うのだが、やっぱり事実にはかなわない」とも語っていた..
> 本書の表題の『眉屋私記』は、上野の謙遜に出た表記と、眉屋一族の私記という二重の意味が込められているかと思うが、私は眉屋一族を通して沖縄民衆の歴史を記録したという意味で『眉屋史記』と受け止めている。ちなみに本書が地域の人たちに共感・共有された事例として、本書が高等学校の教師によって自主教材化され、授業で取り上げられたこと、いま一つは、本書がきっかけとなって、屋部字誌の編集事業が行われたこと、さらに沖縄タイムス社の出版文化賞を受賞したことをあげておきたい。(本書「 #解題#三木健 氏執筆より)
http://kaichosha-f.co.jp/books/literature-and-record/3313.html
#上野英信 (ひでのぶ) #ウエノエイシン #眉屋私記
眉屋私記 | 図書出版 海鳥社

沖縄の近代史を民衆の実像を持って描く。筑穂炭坑の地の底から、地上を見続けてきた上野英信が、眉屋一族の150年を通し、移民、辻売りという近代沖縄の底辺を貫く二つのテーマによって、底に息づく民衆の歴史を見事に描き出す。