限界集落住んでみた 宮城・北山編 ディレクターが語ってみた | NHK仙台
5月23日(金)総合 午後7:30 「限界集落住んでみた 〜宮城・北山編〜」〈東北地方※秋田県域では別時間〉 NHKプラスで見逃し配信も 東北ココから「限界集落住んでみた 〜宮城・北山編〜」総合テレビ 5/23(金) 午後7:30 〈東北地方 ※除く秋田県域〉 ※秋田県域では5/23(金) 午後8:15放送 放送後NHKプラスで2週間見逃し配信 限界集落住んでみた 宮城編 丸森町 筆甫(ひっぽ)地区 北山~ディレクターが語ってみた~ 限界集落 「人口の半分超が65歳以上の集落のこと。」 なんとなく寂しいイメージがわく“限界集落”という言葉。でも実際には、どんな暮らしがあるのか?そんな疑問をもとにディレクターが1ヶ月滞在する『限界集落住んでみた』のシリーズ第15弾!26歳ディレクター歴2年 村上の滞在記をお届けします。 わたし村上は、大阪府で生まれ育ち、東北地方には縁もゆかりも無い人生を歩んできました。就職してディレクターになり、初めての勤務地となった宮城県で、これまた初めて足を踏み入れる集落。大阪にいるときでは考えられなかった一ヶ月を過ごしました。 NHKエンタープライズ東北 村上琳太郎 “住んだのはどんなところ?“ 今回私が住んだのは、宮城県の最南端、福島県との県境に位置する丸森町の筆甫地区、北山集落。山あいに民家や田んぼ、畑が点在するのどかな集落です。今回の番組を任され、どこに行こうかと考えていたとき、先輩が「筆甫は良いところだぞ」、と言っていたのを思い出しました。それまで筆甫地区に行ったことが無かった私は、「せっかくの機会だし筆甫に行こう」と決め、撮影を快諾してくださった北山集落へ向かいました。 “どんな生活をしていたの?“ 集落にある集会所をお借りし、そこで寝泊まりしていました。北山での生活は静かの一言。車もほとんど通らず、家と家の間も離れているため、朝はウグイスやヤマドリといった鳥の鳴き声しか聞こえません。道を歩けば桜や福寿草の花が咲き誇り、澄んだ山の空気を胸いっぱいに吸い込みながら美しい山の景色を眺めることができました。 満開になった桜 “集落のみなさんの印象は?“ 穏やかでのんびりとした方々、という印象でした。カメラで撮られるのは恥ずかしい、という方も少なからずいらっしゃいましたが、カメラが無い場所では「お茶でも飲んで休んでけ」と誘ってくださったり、そのまま夕食にご一緒させていただくこともありました。寝泊まりしている集会所にお風呂が無いことをご存じだからか、初対面にも関わらず、「風呂入ってけ」と言ってくださることも多く、仙台のマンションでお隣さんと顔を合わせることも少ない日常との差を感じました。「昔は何も無い山で食っていくのが大変だったから、助け合って生きてきたんだ」というお話も聞き、そうした助け合いの心に今自分も救われているんだなと実感しました。 春のごちそう タラの芽の天ぷら “撮影はどうやってしたの?” 普段の撮影では、カメラマンがいて、音声マンがいて、一緒に撮影をしますがこのロケでは基本的にディレクターが小型カメラで撮影を行います。毎日カメラを片手に集落を歩いていると、道路にサルが現れたり、自前のユンボを駆使してイチジクの樹を植えたりと、予想もしていなかったことばかり起こります。こうした想定外を撮影できるのも住み込みの醍醐味なんじゃないかと思いました。 “住んでみてどうだった?“ 実は今回お邪魔した北山は近年、二度にわたり大きな試練に見舞われました。一度目は2011年の東京電力、福島第一原発事故。そして2つ目は2019年の台風19号による水害です。特に2019年の水害では複数の家屋が全壊し、亡くなった方もいます。北山に暮らす方々は、度重なる苦難を乗り越え、暮らしています。その事実を知った私はどうしてここに残るのだろうと疑問に思いました。しかし、集落の方々と接するうちに、「静かな山で自然に触れて暮らしたい」、「親が大変な思いをして育ててくれた土地を捨てたくない」という故郷への思いを聞き、その答えを見つけた気がしました。 改めまして、北山のみなさん、今回は本当にお世話になりました!山の中でたくましく生きる皆さんの姿を見に、また北山にお邪魔します! 最後まで読んでいただきありがとうございました! 東北ココから「限界集落住んでみた 〜宮城・北山編〜」総合テレビ 5/23(金) 午後7:30 〈東北地方 ※除く秋田県域〉※秋田県域では5/23(金) 午後8:15放送 放送後NHKプラスで2週間見逃し配信