>  松下さんはこの夜の「冗談みたい」な「自主停電」がきっかけとなって、大まじめに「暗闇の思想」ということを考えるようになったという。時は高度成長経済の時代、日本列島改造の最中だった。こんな時だからこそ、「暗闇にひそんでの思惟が今ほど必要な時はないのではないか」、と。
> それから30年、ぼくもまた松下さんのように、電気を消してしばし暗闇の中に自分を浸してみようと思う。地球温暖化が悪化しようと、石油のために戦争が繰り返されようと、原発のために核廃棄物が増え続けようと、経済成長のためには、どんどんモノをつくり続け、煌々と照らされた街へ出てせっせと消費し続けることが美徳だと相変わらず信じられている。人と人が、人と自然とがこれほどに引き裂かれたことはない。そんな今、ぼくたちには暗闇の思想が必要なのではないか。
電気を消してスローな夜を過ごす。頭を冷やしてみよう。星が見えるかもしれない。蛍が見えるかもしれない。

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#辻信一 #松下竜一 #ナマケモノ倶楽部 #停電の日 #暗闇の日
松下竜一さん逝去によせて

> 松下さんが発行していた月刊「草の根通信-環境権確立に向けて」は、30年以上も発行され続けました。病気がちだった松下さんは、病院のベッドの上でも通信の編集をしていて、よく医者に叱られていました。九州では、環境運動や平和運動の大黒柱的な存在でした。
> 近年、松下さんが一番力を入れていたのが、脱原発と反戦運動でした。
> 毎年8月15日の「終戦記念日」に、憲法9条を守るための意見広告を新聞に掲載する運動は、ことしで22回目になります...
> いつもビンボーだった松下さんが書いた「底抜けビンボー暮らし」という本が、数年前に珍しく売れて、十数年ぶりに税金を納めたことがあります。しかしそれは、1万円にも満たない額でした。
> そんなビンボー暮らしを見て、人は洋子さんに「どうしてパートに出ないの」と聞くのですが、「お金より二人の散歩の方が大切」と答えます。
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#松下竜一 #中村隆市 #ナマケモノ倶楽部

松下竜一さんのスローライフ