短編『残響』は、音と記憶のズレをテーマにした静かな物語です。
大きな事件は起きませんが、読後にわずかな“引っかかり”が残るはずです。
https://note.com/slight_deviation/n/n6604c1a03ef3?sub_rt=share_pb

短編集「呼気」 第四話 残響|ささやかな誤読
第一章 【音声記録・書き起こし】 ファイル名:rec_[日付欠落]_001.wav 収録時間:43分17秒 書き起こし者:三上誠一(本人) 開始。 今日から、この部屋で起きていることを、できる限り記録することにした。記録する理由は、あとで説明する。今は、まず現状の確認から始める。 (咳払い) 時刻は、夜。正確な時刻はここに書かない。書く必要がないと判断した。理由もあとで説明する。 マイクの前に座っている。いつもの椅子。いつもの距離。マイクとの距離は口元から約三十センチ。これは自分で決めた標準距離で、五年以上この距離を使っている。 壁に機材が並んでいる。左から、








