“二〇〇九年には民主党への政権交代が起こり、自民党政権下では政策の優先順位が低かった貧困対策が厚生労働行政におけるメインの課題として取り上げられるようになりました。
鳩山政権で厚生労働大臣に就任した長妻昭さんが立ち上げた「ナショナルミニマム研究会」には研究者や反貧困運動に取り組む活動家も委員として名を連ね、社会全体の底上げをどう進めていくかという課題が国政の場で初めてオープンな形で議論されました。しかし、翌年に長妻さんが大臣を退任すると、研究会は無期限休止状態に陥りました。厚労省が毎年発行している「厚生労働白書」でも、二〇一〇年度版までは「ナショナルミニマムの構築」という項目が設けられていましたが、二〇一一年度版からはこの項目が丸ごと削除されてしまいました。”
【稲葉剛さんに聞く】反貧困運動の歴史と課題――1990年代の野宿者運動から振り返る
月刊『地平』編集部
2026/03/06
https://chihei.net/?p=7143
