#202306ns 日経サイエンス

味を変える食器
甘味や塩味を操るハイテク食器の数々

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明治大学 総合数理学部教授の宮下芳明(ほうめい)のチームはキリンホールディングスと共に、舌の塩味受容体を刺激する特殊な箸を開発した。

この箸には弱い電流が流れており、口に入れた食物に含まれるナトリウムイオンの働きを変化させて舌の塩味受容体を刺激する。宮下のチームはこの箸で塩味の知覚を最大1.5倍に増強できたと報告した。

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テイストブースターズという米国企業は微小電流による宮下の技術と同様の方法を「スプーンテック」という食器に採用している。

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イスラエルのワイツマン科学研究所のEran Elinav(エリナフ)のチームは、#2014y 、マウスに人工甘味料のサッカリンを与え、腸内微生物叢(そう)がサッカリンと相互作用して、血糖値の調節に影響を及ぼすことを発見した。

別の研究では、一部の人工甘味料を摂取した人も腸内微生物叢が変化し、血糖値が急上昇した。「人工甘味料が人体内で不活性でないことは明かだ」。