でも「このポールには何の意味があるんですか?」とか「自分はハンドルの回転数とバックしているスピードで考えたいんですが」というような生徒は怒られる。

教習所はそんな需要に対応する用意はしていないし、いちいち生徒によって教え方を変えていたのでは効率が悪すぎるからだ。

学校でもそうだ。教科書に載ってないやり方をすることは容認されないし、試験では「できるかどうか」ではなく、「教えられた方法を覚えているかどうか」が問われる。

こういう、産業的というか、軍隊式というか、とにかく効率第一で、人間のほうに型にはめられる努力を要求するやり方が日本の教育なんだと思う。

#日本の学校は型にはめる
#日本の教育

日本の教育は自動車教習所方式だ、とずっと思っている。

たとえば、教わることの一つに方向転換がある。T字型になっているコースで、停車してからバックして側道に入って90度向きを変え、再び前進して本線を最初とは逆の方向に進む。現実の世界では方向を変えるというよりは車庫入れなどに役立つテクニックだ。

その時、日本の自動車教習所では、

「そこに停めて、バックに入れたらハンドルをいっぱいに切って、後ろに立ててあるポールの三本目が見えたらハンドルを戻し始める」

みたいなことをずっと教える。

現実の世界では車庫入れの時にポールは立っていない、というようなことには注意を向けない。なぜなら、運転免許のための試験コースにはポールがあり、それを見ることを覚えれば試験には通るからだ。

もちろん、そこで覚えたこともある程度は役に立つ。ポールを見て反復練習をしているうちに感覚が身につき、その感覚は路上に出てからも応用が効く。だから、全くの無駄ではない(続く)

#日本の学校は型にはめる
#日本の教育